静岡市が目指すデジタル行政サービスの新基盤とは？

静岡市が取り組むデジタル行政サービスの構想

静岡市は、デジタル技術の急速な進展に対応し、地域全体のデジタル化を加速させるための取り組みを進めています。このたび、株式会社電通総研が受託した「ワンストップ型デジタル行政サービス実現可能性調査・概念設計業務」では、行政サービスの効率化を目指し、具体的なプランが策定されることとなります。

電通総研の役割

電通総研は、全体のシステムとデータの現状を整理し、地域住民が利便性の高い行政サービスを享受できるよう、システムの統合を進める役割を担います。2024年7月から2025年3月にかけて実施される本業務では、静岡市が抱える課題を洗い出し、必要なシステムや構築の方針を明確化します。

デジタル化推進の背景

近年、デジタル技術の急成長はたくさんの変化を生んでおり、静岡市は「誰もがデジタル化の恩恵を享受できる地域社会」を目指しています。行政や地域のデジタル化、さらにはデジタル人材の育成が喫緊の課題です。市が実施した独自調査では、既存システムが個別に最適化されすぎているため、連携が不足し、全体としてのサービスの利便性が低いという問題が明らかになりました。

これを受けて、静岡市は「統合データ基盤」を中心とした取り組みを進め、業務の効率化とサービスの質向上を図ることを決定しました。本業務はそのための重要なステップとして位置付けられています。

課題の把握と将来像の明確化

このプロジェクトの初期段階では、現状のシステムと課題を詳細に把握します。具体的には、国や県の動向、他都市の先進事例を調査し、職員へのヒアリングを通じて市庁内でのデータ利活用の現状を明確にします。また、どのようなシステムが今後必要になるのかを以下の観点で考えます。

1. 統合データ基盤との接続:どのシステム・データが優先的に接続すべきかを分析します。
2. 市民の利便性向上:市民がどのようにメリットを享受できるかを明らかにします。
3. 業務効率化:職員がどのように効率的にデータを利用できるかに焦点を当てます。