多世代連携プロジェクト:探究教育の新たな地平を開く
人材総合サービス会社「ネオキャリア」と明星学園高校の連携により、探究教育に対する新しいアプローチが展開されることとなりました。このプロジェクトでは高校生が小学生に向けた出前授業を行い、探究という学びの楽しさを伝えていくことが目的です。
出前授業の実施
2025年5月27日、東京都三鷹市の明星学園小学校では、小学4年生71名を対象に出前授業が行われました。この取り組みは、プロジェクトに協力する早稲田大学の大学生とネオキャリアの支援を受けて、高校生が中心となって授業を企画・運営しています。授業のテーマは環境問題であり、レジ袋とエコバッグの環境負荷について考える機会が提供されました。
このような多世代の連携は、文部科学省の指導要領改訂や「高大接続改革」の流れの中で、教育現場が求める探究力の育成を意識した形となっています。特に、近年の調査によれば、多くの若者が将来に対する不安を抱えており、学びと実社会を結ぶ機会がますます重要視されています。
プロジェクトの背景と目的
若者の「働くこと」に対する不安を軽減するため、学びとキャリアをつなぐ実践的な機会の提供が急務とされています。明星学園高校の生徒たちも進路選択に関連する様々な課題に直面しており、探究活動を通じて社会との接点を持つことが求められています。
ネオキャリアの「人と本気で向き合い、未来を切り拓く。」という理念のもと、高校生が「教える側」として小学生に探究教育を授けることによって、自身の探究経験をより豊かなものにしていくことが期待されています。
授業の様子
出前授業では、社会探究同好会の高校生たちがファシリテーターとして活躍し、小学生たちに「環境」をテーマに持ちかけました。実際に高校生がレジ袋とエコバッグの環境負荷を比較し、意見を交わしながら、生徒と共に探究する体験が行われました。早稲田大学の学生やNPO法人の専門家も参加し、教員らと共にサポート役を担ったことにより、質の高い授業が実現しました。
高校生にとっては、教えることで得られる「対話力」や「伝える難しさ」といった貴重な経験を通じて、彼ら自身の探究を深めるきっかけとなったことでしょう。
今後の展望
この取り組みは今後も複数回にわたって実施される予定であり、地域との連携を重視した実践的な探究教育を継続的に広げていく計画です。「垣根のない学び場」を設けることで、世代を越えた学びの循環を生み出すことが狙いです。ネオキャリアの広報担当者は、本プログラムの意義を強調しながら、楽しい授業を通じた持続可能な社会への貢献を目指しています。次回の出前授業は2025年7月7日に予定されており、多くの生徒が期待しています。
この構想が成功することで、探究教育の新しいモデルが全国に広がり、未来の子どもたちに明るい道を照らすことができると信じています。