オークネットとふるさと物語が新たな資源循環に挑む
株式会社オークネット(東京・港区)と株式会社ふるさと物語(北海道・札幌市)が業務提携を結び、地域のエネルギー問題に対して新たに資源循環を加速する取り組みをスタートします。この提携のもと、EV(電気自動車)バッテリーの活用による地域振興を目指します。
バッテリー処理の現状と課題
近年、EVの普及が進む中、使用済みリチウムイオンバッテリーの処理に関する問題が浮き彫りになっています。特に、中~低グレードのEVバッテリーは処理に時間やコストがかかるため、再利用が進まず、廃棄や海外への流出が問題視されています。オークネットはこの課題を解決するために、使用済みEVバッテリーの残存性能を活かし、リパーパス(再活用)だけでなく新たなビジネスモデルの構築にコミットしています。
提携の狙い
オークネットは今までに、中古車や中古デジタル機器などの再流通を推進し、特にEVバッテリーに注目。昨年には、使用済みバッテリーを自立型街路灯や蓄電池に再利用するための『Energy Loop Terminal』というプラットフォームを立ち上げました。これにより、地域の資源を最大限に活用することを目指しています。さらに、カーボンニュートラルに向けた地域での脱炭素化が求められる中、北海道を中心とした地域資源の循環を強化するため、ふるさと物語と手を組みました。
具体的な取り組み内容
提携に基づき、以下のような活動が行われます。
1.
中古電動車両の提供: 地元自治体に対し、中古のEVやPHEV電動車両を提供します。
2.
バッテリーの劣化診断: 使用中のバッテリーの状態を定期的にチェック。劣化が見られた場合には即座に評価を行います。
3.
再製品化とリパーパス: 劣化したバッテリーを安全に取り扱い、再製品化と新たな製品への再活用を目指します。
4.
地域との連携: ふるさと物語が地域の自治体との橋渡しを行い、地域社会に根ざした資源循環の仕組みが構築できるよう支援します。
これらの取り組みを通じて、オークネットは持続可能な社会の実現に向けた貢献を目指しています。地域資源の有効活用は、地元経済の活性化にもつながると考えており、そのための具体的なモデルケースを生み出すことを目指します。
最後に
オークネットとふるさと物語の提携は、地域に根ざしたエネルギーの循環を実現し、住民の理解と協力を促進するための重要な一歩です。今後、この取り組みが広がることで、脱炭素社会の実現に貢献できることを期待しています。