全国初のドローン配送実験、医療用医薬品の新たな未来を切り拓く

日本初！ドローンによる医療用医薬品配送の実証実験が実施

2023年10月、長崎県にて、全国初となるエリア単位でのドローンレベル4飛行による医療用医薬品配送の実証実験が行われました。本実証は、東七株式会社とそらいいな株式会社が協力し、国土交通省の許可を受けて実施されたものです。

この実証実験では、新上五島町の青方郷地区で、そらいいな社がレベル4飛行の許可を取得し、医療用医薬品を市街地上空を飛行するドローンにより配送しました。ドローンによる配送はこれまで個別の配達が中心でしたが、今回はエリア単位での運用が行われ、物流の新たな形が示されました。

実証実験の詳しい内容

このプロジェクトでは、固定翼型ドローンとマルチコプター型ドローンを組み合わせた配送手法が用いられました。まず、固定翼機が医薬品を指定の地点に運び、その後マルチコプター型に商品を載せ替えて、病院の屋上へと飛行。こうした組み合わせによって新たな物流効率を期待することができます。これにより、医療機関への直接配送も可能になることが目指されています。

東七株式会社は1906年の創業以来、長崎県の医療用医薬品卸売事業で地域に密着した活動を行ってきました。また、そらいいな社とも2021年から医療用医薬品のドローン配送に関する契約を結び、長期的な協力体制を築いています。この実証実験では、配送に必要な助言や医薬品の提供も行っています。

将来への展望

この実証実験は、内閣府が指定した新技術実装連携特区のプロジェクトの一環で実施され、多くの関係者の協力を得て進められています。ドローンによる医療用医薬品配送は、特に離島や僻地において、早急な医療提供が求められる場面での課題解決に寄与することが期待されています。今後、直接の配送が実現することで、医療サービスの質が向上する視点からも注目が集まっています。

実証実験の成果は、今後のドローン物流の発展に大きく寄与する可能性があると考えられています。地域経済の活性化や、医療の未来を担う新たなモデルとして、注目が必要です。今後も、医療の現場でのドローン活用が進むことで、より迅速で効果的な医療提供が実現できることが期待されます。