iMed Technologies社、世界初!脳血管内手術支援AIの実用化
近年、増加の一途を辿る脳卒中などの脳血管疾患。その治療において、開頭手術に比べて患者への負担が少ない脳血管内手術が普及しつつあります。しかし、この手術は高度な技術と集中力が必要なため、医師の負担も大きく、医療現場では新たな支援技術が求められていました。
この課題に応えるべく、iMed Technologies社が開発したのが、ディープラーニングを活用したリアルタイム支援AI「Neuro-Vascular Assist」です。本AIは、手術中の医師の操作をリアルタイムで監視し、設定された境界線を超えた場合や、X線画像の範囲外に器具が出た場合に、音声と視覚的な警告を発することで、医師をサポートします。
世界をリードする技術
この画期的なAIは、既に複数の病院で導入され、日々の手術に活用されています。その高い精度と安全性は、NVIDIA AI Summit Japanでも紹介され、高い評価を得ています。さらに、このAIの臨床論文が国際的なトップジャーナルに掲載されるなど、その有効性は医学界からも認められています。
グロービス経営大学院の支援
iMed Technologies社の代表取締役CEOである河野健一氏は、脳神経外科医として長年医療現場に携わってきた経験から、より多くの患者を救うための技術開発に着手。グロービス経営大学院在学中に「企業家リーダーシップ」を学ぶ中で、起業を決意し、iMed Technologies社を設立しました。
同社の成長には、グロービス経営大学院の投資プログラム「G-GROWTH」による1億円の出資が大きな役割を果たしています。この支援により、AIの開発から実用化までをスムーズに進めることができました。
今後の展望
iMed Technologies社は、11月21日~23日に開催される「第40回日本脳神経血管内治療学会学術集会」でアフタヌーンセミナーを開催するなど、積極的に情報発信を行っています。同社は、このAI技術の更なる進化と普及を通じて、脳血管内手術の安全性を高め、多くの患者の命を救うことを目指しています。
グロービス経営大学院の役割
グロービス経営大学院は、本件以外にも、在校生や卒業生の起業を積極的に支援しています。2018年に開始された「G-GROWTH」は、その取り組みの一環であり、これまでに多くのベンチャー企業の成長を後押ししてきました。
グロービス経営大学院は、革新的な技術開発と社会貢献を両立する企業家を育成し、社会の発展に貢献し続けています。
河野健一CEOの経歴
河野氏は、東京大学理学部数学科、京都大学医学部を卒業後、16年間脳神経外科医として勤務。その経験から、脳血管内手術における課題を痛感し、より安全な手術を実現するためのAI開発に情熱を注いでいます。グロービス経営大学院でのMBA取得後、iMed Technologies社を設立し、現在CEOとして活躍しています。
まとめ
iMed Technologies社による脳血管内手術支援AIの実用化は、医療技術の進化において大きな一歩となります。グロービス経営大学院の支援、そして河野CEOの情熱が結実したこの技術は、今後、高齢化が進む日本において、多くの患者にとって福音となるでしょう。