同族経営の成功にはリーダーシップが不可欠
2024年8月14日、一般社団法人日本ファミリービジネスアドバイザー協会理事・プレジデントの小林博之氏が、TOKYO MXの朝の報道情報番組「堀潤モーニングFLAG」の「激論サミット」に登壇し、同族経営の課題について語りました。番組のテーマは「同族経営が失敗しないためには?」であり、最近の不祥事が取り上げられる中で、経営の持続可能性についての考察が行われました。
小林氏が指摘したのは、同族経営企業における不祥事の背後にあるリーダーシップの重要性です。具体的には、小林製薬、ビッグモーター、ジャニーズなどの企業が直面した問題の裏には、立派なガバナンス体制が整っていたにも関わらず、リーダーの人間性や意思決定が影響しているとの見解を示しました。
ファミリービジネスの強み
彼はまた、上場企業の半数以上が同族経営であり、非上場企業においてはその割合はさらに高いとし、日本のファミリービジネスは世界の40%以上を占めていることを強調しました。これは、日本におけるファミリービジネスの重要性を再認識させる要素です。
小林氏は、経営成功のためには、ガバナンスの整備だけでなく、組織をリードする者の在り方が重要であると述べました。「不祥事を引き起こす企業でも、形骸化したガバナンス体制しか整っていないところが多いことを考慮し、人の問題、特にトップのリーダーとしてのあり方が問われる」と述べています。実際、ファミリービジネスにおけるリーダーは、ビジネスだけでなく、ファミリーやオーナーシップの価値観を同時に考慮することが求められます。
後継者教育の重要性
さらに、後継者教育の必要性にも言及しました。後継者には業務経験やスキルだけでなく、他者を大事にし、支える能力が求められます。「後継者が『継ぎたい』と思える環境が整って初めて、経営が可能になる」と言う小林氏の言葉は、後継者教育の理念に深く根ざしています。また、チャレンジ精神も欠かせない要素で、それを育てるための教育が必要です。
今後、ファミリービジネスを成功へと導くためには、さまざまな関係者の幸せを考えた「サステナブル経営」を意識することが重要です。これは、経営者自身が自信を持って経営に臨むための基盤とも言えます。
最後に、小林氏はTOKYO MXに感謝の意を示し、メディアにおいて強いファミリービジネスに注目してもらいたいと述べました。「激論サミット」の内容は8月21日までTVerにて視聴可能です。
まとめ
同族経営が抱える後継者難に向けて、ファミリービジネスの強みを活かし、社内での価値観を共有することが日本経済を支える重要な要素となるでしょう。リーダーシップの在り方や後継者教育の重要性を再考する良い機会となりました。
番組情報: TOKYO MX「堀潤モーニングFLAG」は毎週月〜金曜の6:59〜8:30放送中。