日本の食料自給率への懸念
株式会社クロス・マーケティングは、2024年8月に全国の20~79歳の男女2,400名を対象に「気候変動に関する調査」を実施しました。この調査では、地球温暖化や気候変動が引き起こす不安についてさまざまな視点から分析しています。今年の調査結果では、日本の食料自給率に対する不安が昨年よりも上昇し、特に自然災害や環境変化が深刻な懸念材料となっています。
調査結果概要
調査の結果、現在の気候変動に対し「不安に思う」と答えた人は30%、また「やや不安に思う」との回答は44%に上り、合計すると74%もの人が不安を抱えていることがわかりました。さらに、5年後、10年後に対しての心配度も上昇しており、5年後には35%、10年後には41%が心配していると感じています。この調査は、私たちが今後直面するかもしれない気候変動の深刻さを物語っています。
食料自給率の危機
特に注目すべき点は、日本の食料自給率が過去3年間にわたりカロリーベースで38%という低水準にとどまっていることです。この状況に対して、84%が何らかの不安を感じており、昨年と比べると7ポイントも高くなっています。最近ではスーパーの棚からお米が消えるなど、日常生活に直接的な影響を与える出来事が増えており、これが人々の不安をさらに助長していると言えるでしょう。
自然災害の増加に対する懸念
調査では、気候変動が引き起こすとされる自然災害への不安も明らかになりました。「大雨やゲリラ豪雨が増える」といった意見が63%、「台風が増える」との回答が53%あり、さらに「農作物の品質低下や不作」が52%と続いています。記録的な暑さや異常気象が続く中で、私たちの食卓に直結する問題が深刻化しているのです。
環境・生態系への影響も
環境への影響にも高い不安が寄せられています。「日本の四季がなくなる」のが48%、「魚貝生息域の変化」が40%あり、水質の悪化や水資源の減少にも33%が懸念を示しました。これらの結果は、気候変動が日本の農業や漁業、さらには私たちの生活にどのように影響を及ぼすかを示唆しています。
結論と今後の展望
日本の食糧確保が一層の課題になる中で、私たちは気候変動への適応策を講じる必要があります。今後の対策として、持続可能な農業や地域食料システムの構築が求められています。私たち一人ひとりが問題を認識し、行動に移すことが今後の日本を救う鍵となるでしょう。今回の調査結果を受けて、私たちの食料自給率の改善に向けた具体的なアクションを考える必要性が高まっています。