医療と介護の新しい連携
近年、在宅復帰の支援が重要なテーマとなっている中、株式会社モリトーが手掛けるレール走行リフト「SSシリーズ」と「つるべーTEN」が注目されています。これらの機器は、医療と介護の連携を実現し、重度の頸椎損傷を負った若者が自宅での生活を支援する取り組みに活用されています。
コウさんの物語
昨年の9月、コウさん(仮名)は海での事故が原因で頸椎を損傷し、四肢麻痺に至りました。彼は急性期や回復期の病院でのリハビリを受け、徐々に回復を見せていましたが、自宅への復帰を控えたとき、母親から「自宅でも立位練習を続けられないか」という相談を受けました。
モリトーはこの要望を受けて、実際のリハビリを見学することで、利用者のニーズを深く理解しました。そこで、8月に、コウさんの在宅復帰を念頭に置き、レール走行リフト「つるべーTEN」を導入しました。
自宅での立位練習の効果
初めは、「家で立つ練習をする必要があるのかな」と不安を感じていたコウさん。しかし、数か月の使用を経て、彼は次のように語ります。「立つ練習を始めてから、血圧が安定してきました。以前は座っていても不安定な状態でしたが、今では外出の機会が増えています。」
さらに彼は、将来の目標について「腕の動きを鍛えて電動車いすを自分で操作できるようにしたい。いつか車いすサッカーにも挑戦したいです。」と笑顔で話していたそうです。
継続的な支援の重要性
モリトーの理学療法士は、導入後の3か月間、定期的にコウさんの自宅を訪問し、使用環境の確認や、安全な運用の指導を行いました。その結果、訪問リハビリの先生とヘルパーが連携し、週に3~4回の立位練習が自宅で安全に行えるようになりました。コウさんの意欲が高まり、笑顔にも変化が見られるようになったのです。
リハビリ機器の紹介
TAN-POPO(たんぽぽ)シリーズ
「単歩歩(たんぽぽ)」は、利用者の体重を一部免荷することで、リハビリの際の腰や膝への負担を軽減し、自然な歩行姿勢での訓練を可能にする歩行リフトです。転倒のリスクも少なく、患者の意欲向上に寄与します。
つるべーTEN
「つるべーTEN」は、室内で自在に移動できるレール走行リフトです。耐荷重204kgであり、天井工事も不要ですので導入しやすいという特徴があります。利用者の住環境にあったレール設置が可能です。
今後の展望
モリトーは、リフトを単なる移乗機器として捉えるのではなく、「自立支援」や「歩行支援」も実現するツールと位置づけています。私たちの理念は、「お客様に安心と楽と満足を提供し、全ての人々と共に楽しみを満喫しよう」です。この理念のもと、コウさんのような利用者やその家族に笑顔を届けるため、日々取り組んでいます。私たちの使命は、『伴走支援』を通じて、共に課題を解決していくことです。
会社概要
名称:株式会社モリトー
所在地:〒491-0074 愛知県一宮市東島町3-36
URL:
https://www.moritoh.co.jp/