業界共同システム「One-JIBAI」導入の背景と意義
自動車を利用する上で欠かせないのが、自動車損害賠償責任保険(自賠責)です。これまで、契約手続きは対面での対応が中心であり、保険料の支払いも現金が一般的でした。しかし、今後はより便利な手続きが可能になることが期待されています。それが、2025年1月21日から導入される業界共同システム「One-JIBAI」です。
One-JIBAIの概要
「One-JIBAI」は、自賠責の契約引受や管理をウェブサイト上で行える新たなサービスです。これにより、お客様は三つの主な機能を利用できるようになります。以下にその機能を詳しく解説します:
1. 非対面手続き
スマートフォンやパソコンを使用し、損害保険会社や共済団体のホームページから「One-JIBAI」へアクセス。オンラインで異動や解約手続きを行うことができるため、従来のように窓口に出向く必要がなくなり、スムーズな手続きが可能となります。
2. キャッシュレス支払
手続きの際には、自賠責保険料をクレジットカードで支払えるようになります。これにより、現金を持ち歩く手間がなくなり、さらに安心感が増すでしょう。支払い処理には、GMOペイメントゲートウェイ株式会社の決済代行サービスが活用されます。
3. 証明書のPDFデータ交付
手続きが完了したら、自賠責証明書をPDF形式でダウンロード可能になります。条件を満たせば、このPDFデータのみで自動車の運行が認められるため、紙の証明書を重ねて持ち運ぶ必要がなくなり、ペーパーレス化が進むことも期待されています。ただし、運輸支局等での手続きにおいて紙の自賠責証明書が必要になる場合もあるため、併せて発行することが推奨されています。
共同で進めるデジタル化
この新しいシステムを導入するのは、11社の損害保険会社・共済団体です。業界全体で効率的な運営を追求し、デジタル化をさらに進めていく予定です。今後も多くの団体が「One-JIBAI」に参加し、利便性の向上やシームレスな手続きの実現が図られることでしょう。
まとめ
自賠責の業務が大きく変わる「One-JIBAI」。非対面での手続き、キャッシュレス支払い、証明書のPDF提供と、これまで以上に便利で快適なサービスが提供されます。今後の動向に注目し、安心して自動車を利用できる環境づくりに期待が寄せられています。業界全体が取り組むデジタル化の波に乗り、新しい時代の自賠責制度が広がっていくことを楽しみにしています。