2025年大阪・関西万博における箔一の挑戦
2025年、日本で開催される大阪・関西万博において、石川県金沢市に本社を持つ株式会社箔一が、注目のシグネチャーパビリオン「いのちめぐる冒険」に金箔装飾で参加します。アニメーション監督・河森正治氏がプロデュースするこのパビリオンは、来場者にとって鮮やかな視覚体験を提供することが期待されています。
シグネチャーパビリオンの概要
「いのちめぐる冒険」は、「いのちは合体・変形だ!」というテーマのもと、来場者がVRや大型映像を通じて、宇宙空間や細胞の内部を旅するような没入型体験を提供します。パビリオンのシンボルとなる「いのち球」には、リサイクル金属を使ったオブジェが採用されており、金沢のミナミ金属株式会社の協力が得られました。箔一は、このリサイクル金属を使って製造した金箔を、オブジェの装飾に施しました。
環境への配慮と技術力
箔一が今回のプロジェクトに参加する背景には、伝統工芸の技術を駆使し、環境への配慮を行うことが求められたためです。「いのちめぐる冒険」では、素材そのものへのこだわりが強く、サステナブルでエコロジーな視点が重視されています。河森氏が箔の製造過程を見学する中で、金箔の装飾が今回のプロジェクトに採用されることとなりました。
技術による美しさ
金箔は日本の伝統的な技術によるもので、無駄をなくすよう工夫されています。箔一の職人たちは、この金箔を用いて3.5メートルの巨大オブジェ「いのち球」の外装に装飾しました。オブジェのベースはミナミ金属が再資源化したリサイクルステンレスで、こちらに高度な技術を駆使して金箔を均一に貼り付けています。この高度な技術を必要とする作業は、多くの商業施設や建築物での経験豊富な職人たちによって行われました。
完成までの道のり
施工には高所作業や繊細な工程が含まれ、チーム全体の努力によってこの挑戦的な作品が完成しました。河森プロデューサーも完成間近に工房を訪れ、「いのち球」のオオサンショウウオに金箔を貼り込む際、その技術力に驚きを隠せなかったと語っています。今回の金箔はシャンパンゴールドで、箔一のオリジナル金箔となります。
パビリオンの未来
「いのち球」は、万博の象徴的なモニュメントとして設置されるだけでなく、会期後もリユースの可能性が検討されており、長期的な活用が期待されています。箔一の参加は、金沢の伝統工芸が国際的な舞台で評価される重要な機会となるでしょう。
河森正治氏について
河森正治氏は、アニメーション監督やメカニックデザイナーとして知られ、『マクロス』シリーズや『機動戦士ガンダム 0083 スターダストメモリー』など、多くの作品の監督やデザインを手がけてきました。彼の豊かなクリエイティブな視点が、このプロジェクトにも色濃く反映されています。
開催概要
2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)の開催は、2025年4月13日から10月13日までの184日間、場所は大阪の夢洲で行われます。箔一は、この特別なイベントでの共演を心待ちにしています。