日本選手権4位：亀岡市公務員スプリンターの挑戦と未来

亀岡市の挑戦者、沼田充広の物語

京都府亀岡市で勤務する公務員、沼田充広さんは、陸上競技に取り組みながら日本選手権で4位に入賞した実力派スプリンターです。彼の道のりは、決して順風満帆ではありませんでした。小学校4年生から陸上を始めて以降、彼は控えめな結果に終わり、何度も挫折を経験しました。しかし、彼はその逆境をバネにし、独自の道を切り開いていきます。

陸上に捧げた日々

沼田選手は、地元のクラブチームで競技を開始しましたが、初期の頃は目立った結果を残せずにいました。高校や大学でも懸命に練習を重ねたものの、プロチームからの声は届きませんでした。多くの選手が競技を辞める中、沼田さんは「どうしても結果を残したい」という強い気持ちから、仕事を持ちながらも競技を続ける決意をしました。

大学卒業後、沼田さんは同級生とチーム「LEGALIS」を結成し、競技を続ける道を選びました。実業団のサポートがない中、自らの意志でトレーニング環境を整え、競技と仕事を両立させるための努力を重ねていきます。

体の声に耳を傾ける

2020年2月、沼田選手は練習過多による肉離れを経験しました。この苦い経験を学びとして、彼はトレーニング方法を見直し、コーチや医師と相談しながら自身の体と向き合うことの重要性を理解しました。これにより、その後のタイムは劇的に改善されます。

限られた時間での質の高い練習

市役所職員として働く沼田選手は、時間の制約がありながらも練習に取り組みます。平日は仕事終わりにトレーニングを行い、週末には京都産業大学のトラックで実践的な練習ができる環境を求めて足を運びます。この厳しいトレーニングが彼の成長を支える大きな力となっています。

妥協を許さない精神

沼田選手は、実業団の選手が持つような専念できる環境にはなく、まさに「気持ち」でその差を埋めることを宣言します。彼は、「仕事があるから結果が出ない」と諦めるのではなく、「どうしたら結果に繋がるか」を真剣に考えています。公務員として地域に貢献しつつ、競技者としても成し遂げるべき目標を明確に持っているのです。