岐阜県高山市、乗鞍岳のふもとに位置する平湯温泉。この場所は海抜約1,250メートルという高地にあり、奥飛騨地域の中でも最も古くから親しまれてきた歴史深い温泉地です。平湯温泉は約40本の井戸と源泉を抱え、その泉質はナトリウム、カルシウム、マグネシウム、炭酸水素塩泉を含んでおり、特に胃腸病やリウマチ、神経症、皮膚病の治療に効果があるとされています。
この平湯温泉の名物とも言えるのが、「湯花まつり」です。この祭りは、平湯に住む人々が温泉の恵みに感謝し、その大切な資源を後世に引き継いでいくために始まりました。湯花まつりでは、各源泉からお湯を集め、そのお湯を平湯神社に奉納する儀式が行われます。このお湯は参拝者にもふるまわれ、参加者はこのお湯を浴びることで、まるで平湯温泉のすべてのお風呂に入ったかのような効果を得られるといわれています。
また、無病息災を祈る意味も込められたこのお祭りでは、参加者が願いを込めて絵馬を奉納する「絵馬市」も開催されます。絵馬市と湯花まつりの両方を楽しむことで、地域の温泉文化をより深く理解できる貴重な機会となるでしょう。
湯花まつりは令和7年5月15日(木)の開催が予定されており、絵馬市は午後1時頃から開始され、湯花まつりは午後7時頃からスタート予定です。なお、雨天時には中止となる場合があるため、その点にも注意が必要です。
この温泉祭りは奥飛騨温泉郷平湯の中心部で行われ、平湯神社境内で盛大に行われます。平湯温泉観光協会が主催するこのイベントは、地域の人々自身が日々の生活に欠かせない温泉の大切さを再確認し、地域の文化を継承していくための重要なお祭りとなっています。
高山市を訪れた際には、この湯花まつりに立ち寄り、温泉の恵みとその文化を体験してみてはいかがでしょうか。この温泉のある地域の歴史や人々の想いを直接感じることで、より豊かな旅行体験となるでしょう。
もし興味がある方は、平湯温泉観光案内所または奥飛騨温泉郷観光協会へお問い合わせをしてみてください。素晴らしい体験と共に、温かいおもてなしが皆さまをお待ちしています。