ドキュサイン、TokyoにてAIエンジン「Docusign Iris」を発表
東京都港区に本社を置くドキュサイン・ジャパン株式会社は、2023年に開催された「Docusign Momentum25 Tokyo」にて、契約業務に特化したAIエンジン「Docusign Iris」を活用した最新のソリューションを発表しました。この新たな技術は、契約データの効率的な管理と活用を実現し、日本企業の契約プロセスを革新することを目指しています。
AIによる契約業務の進化
「Docusign Iris」は、20年以上にわたる契約に関する知見と数百万件のワークフローを基に開発されたもので、契約書の生成や交渉、電子署名、情報抽出などに特化しています。従来の大規模言語モデル(LLM)とは異なり、高度な精度で契約業務を効率化します。これにより、迅速な契約作成や承認、実用的なインサイトの提供が期待されます。
新機能「Docusign Navigator」
発表された第一弾の機能「Docusign Navigator」は、社内に散在する契約を一元管理できるスマートリポジトリです。AIが契約書から必要な情報を自動で抽出し、整理することで、これまで埋もれていたデータを“使える資産”として変革します。また、既存のシステムとの連携も可能で、契約情報の検索や活用を大幅に効率化します。
さらなる新機能
今後の展開として、契約プロセスに特化した「IAM for Sales」、顧客体験を向上させる「IAM For CX」、業界全体で契約の価値を解放する「IAM Core」など、さまざまな新機能がDocusign Navigatorに搭載される予定です。これにより、企業は日々の業務をさらにスピードアップできるでしょう。
Workspaces
また、「Workspaces」は契約関連のすべての関係者や文書を一元管理するセキュアなコラボレーションハブです。リアルタイムでの文書アップロードやコメント追加ができ、契約プロセスの透明性を高めつつ、適切なセキュリティを確保します。これにより、業務の進行をシームレスにし、顧客体験を向上させることが可能になります。
ID Verification
さらに、ドキュサインはID Verification機能の拡張にも取り組んでいます。日本のe-KYCソリューションを提供しているLiquid社とのパートナーシップを活用し、安全でスムーズなオンライン本人確認を実現。今後はICチップをNFCスキャンで読み取る方法も導入され、さらに便利なサービスが期待されています。
Agreement Desk
2026年には「Agreement Desk」が日本市場でも提供開始され、契約の交渉やワークフローの管理が効率化されます。この機能により、営業や法務、経理などの部門がリアルタイムで協力し合うことで、契約業務のスピードが一層向上するでしょう。
ドキュサインのビジョン
ドキュサイン・ジャパン代表取締役の竹内賢佑氏は、AIの導入によって業務効率が飛躍的に向上すると同時に、ガバナンスやセキュリティへの対応も重要であると強調しています。「契約」をビジネス活動の中心に据えることで、企業は変革の原動力を手に入れると彼は確信しています。
まとめ
今後もドキュサインは、AI技術を駆使して契約業務の革新を推進し、より多くの企業に新たなビジネス機会を提供していくでしょう。これにより、企業はさらなる成長を遂げることが期待されています。