KADOKAWAの新プロジェクト
2025-01-16 11:05:04

持続可能な出版業界を目指すKADOKAWAの新プロジェクトが本格化

KADOKAWAの持続可能な出版業界プロジェクトの概要


株式会社KADOKAWAは、持続可能な出版業界の実現を目指す「出版製造流通DXプロジェクト」を本格化させています。このプロジェクトは、「必要な本を、必要な人に、必要な時に届ける」ことをコンセプトにしており、デジタル製造書籍の累計部数が2025年1月までに3,000万部を超える見込みです。

プロジェクトの背景と目的


出版業界が直面する課題には、高い返品率や資材の高騰、そして電子書籍への移行が含まれます。これらの問題は出版社や書店にとって深刻なものであり、特に過剰な在庫や返本による損失は業界全体に影響を与えています。KADOKAWAは、これらの様々な課題を解決するために、埼玉県所沢市にあるデジタル製造・物流施設を拠点として、このプロジェクトに取り組んできました。

プロジェクトによる具体的な取り組み


「出版製造流通DXプロジェクト」では、出版流通の全体をデジタル化し、製造・物流の効率化を図っています。具体的には、書店がタブレット端末を通じて直接オーダーする「DOT(Direct Order Tablet)」システムや、在庫が減った際に自動的に発注される「自動追送」システムなどを導入しています。このような仕組みを活用することで、書店側の注文から短時間で商品を届ける体制を整えることに成功しました。

ハイブリッド製造・物流で市場ニーズに応える


KADOKAWAは、デジタル製造施設「BECファクトリー」の導入を進めており、オフセット印刷ではなく、少部数でのデジタル製造を行っています。これにより、在庫を最適化しながら、全国の書店へ必要な本を迅速に供給することが可能となりました。また、角川文庫やライトノベル、コミックスなどの製造にもデジタル技術を用いています。

目指す未来と業界全体の変革


KADOKAWAのプロジェクトは単なる経営効率の向上を目指すものではありません。返品率の低減や売り逃しを防止する努力を通じて、業界全体の流通活性化に貢献することを宣言しています。2024年度には850万部の年間生産を見込んでおり、持続可能な出版業界の実現につながるでしょう。

持続可能性とSDGsへの取り組み


プロジェクトは、資材や森林資源の余分な消費を抑えることにも努めており、地球環境にも配慮した内容となっています。SDGsに基づく取り組みとして、消費者ニーズに応じて素早い重版対応を行うことで、絶版を解消し、持続的な供給を可能にするというビジョンを掲げています。これにより、業界全体がサステナブルなビジネスへシフトしていくことが期待されます。

KADOKAWAの「出版製造流通DXプロジェクト」は、出版業界に新たな風を吹き込み、持続可能な社会の実現に向けて大きな一歩を踏み出しています。この動きが、今後の出版業界全体の変革につながることを期待しています。


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会社情報

会社名
株式会社KADOKAWA
住所
東京都千代田区富士見二丁目13番3号
電話番号

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