高知の海を未来へ!
高知県の中土佐町立久礼小学校では、2025年7月4日(金)に、お笑いコンビ「ツーライス」が主体となって、海洋学習イベント「ツーライスと海を学ぼう!」が開催されました。この取り組みは、日本財団の「海と日本プロジェクト」の一環として行われ、次世代の子どもたちに高知の豊かな海を守る重要性を伝えるための出前授業です。
海の現状を知る
高知の美しい海が今、様々な環境問題に直面しています。その一つが、海洋ごみの増加です。ツーライスは、毎年10カ所以上で清掃活動を行い、その経験を活かして子どもたちに海洋環境の現状を説明しました。特に、ウミガメがビニールを食べてしまう危険性などを挙げ、ごみを減らす重要性を訴えました。また、海洋ごみの約80%が私たちの生活に由来することを知った子どもたちは、自分たちの行動の影響を実感しました。
気象予報士による講義
続いて、気象予報士の山岸拓氏が登場し、地球温暖化が海に与える影響について解説しました。温暖化がもたらす海水温の上昇や、それによる生態系への影響が詳しく説明され、特にカツオやウミガメの生態が如何に脅かされているかが語られました。彼の解説中、子どもたちは熱心に聞き、熱膨張による海面上昇や酸性化への対策を考える姿が印象的でした。
高知大学の教授による知識の深化
高知大学の伊谷行教授が、豊かな海洋生物と生態系の重要性について講演しました。特に、干潟の重要性や、川と海のつながりについて語り、干潟が生物多様性の保全において果たす役割について説明されました。川に住む魚が成長遂げるために海で過ごすことや、干潟からやってくる栄養がどれほど重要かを学び、子どもたちは自然と人間の関係について理解を深めました。
参加した子どもたちの反応
参与児童たちからは、「川にもたくさん魚がいることが分かった」「海と川はつながっているので川も大切」「自然を守ろうと思った」という感想が聞かれ、この学びが彼らの日常の意識へどのように影響を与えるのか、非常に意義深いものでした。
このプロジェクトは、今後も全国で展開される予定で、育成した知識を基に子どもたちが海洋問題にアクションを起こすことが期待されています。また、海とのつながりを通じて、地域の自然や文化への理解を深める取り組みが重要視されています。
団体情報
この取り組みは、一般社団法人「海と日本プロジェクトin高知」が主導しており、彼らの活動は次世代への海の継承を目的としています。子どもたちが自らの手で地域の海を守る活動へと発展することを期待しています。