新規カリキュラム「大雨・台風の避難スイッチ」で防災意識を高めよう
日本赤十字社(以下、日赤)は、令和8年4月以降に全国各地で展開を予定している防災セミナーの新しいカリキュラム「大雨・台風の避難スイッチ」を発表しました。これは、近年の頻発する水害や土砂災害を受けて、避難の必要性と実行のギャップを埋めるために開発されたものです。
過去の調査によると、災害経験者の約8割が避難指示を受けたにもかかわらず実際には避難しなかったという結果が示しており、情報を得ても行動に移せないという課題が浮き彫りになっています。この新カリキュラムは、そのギャップを解消し、即座に行動に移せる人を育成することを目的としています。
「避難スイッチ」のコンセプト
「大雨・台風の避難スイッチ」とは、災害発生のリードタイムを利用して、事前に避難のための準備を整えることを促す枠組みです。受講者に対して、自身や家族の安全を守るための行動を具体化させ、早めに避難準備を整えるように導きます。
このカリキュラムは、自治会や町内会からの依頼に応じて、各都道府県支部が講師を派遣し、実施されます。
新たな防災気象情報の運用開始
2023年5月29日には、気象庁による新たな防災気象情報の運用が始まりました。これにより、河川の氾濫や大雨、土砂災害、高潮について、5段階の警戒レベルが発表されることになり、住民が避難行動を選択しやすくなります。この新しい情報活用のためには、日頃からの準備と行動が欠かせません。
カリキュラムの重要なポイント
この新しいセミナーは、以下の6つのステップを通じて、受講者が防災意識を高め、具体的な行動を促すことを目指します。
1. 自分自身の地域の危険を把握すること
2. 自宅や地域の避難経路を考えること
3. 避難を迷わせる心理を理解すること
4. 避難スイッチの具体的な内容を決定すること
5. 周囲との意見交換を通じて行動計画を立てること
6. 学びを踏まえた行動宣言を行うこと
これらの過程を経ることで、受講者は「自分は大丈夫」「周りが避難していない」と流されることなく、判断して行動を起こすことができるようになります。さらに、声かけやコミュニケーションを増やすことで、地域の共助を促進していきます。
開発に寄せる期待
日赤の専門家によれば、防災は特別な行動ではなく、日常生活の中での小さな積み重ねが重要です。「大雨・台風の避難スイッチ」を通じて、地域住民が防災についての認識を深め、自分ごととして考えるきっかけを提供することが大きな目的です。
「赤十字防災セミナー」は、過去の災害からの教訓を基に開発され、多様な年齢層が楽しく学べる内容となっています。このセミナーを通じて、全体的な防災意識が高まり、地域の安全が確保されることが期待されています。