能登に生命を吹き込む手のぬくもり
2024年1月、能登半島で発生した地震によって多くの人々が影響を受けました。そんな中、民間の災害ボランティアセンター「おらっちゃ七尾」では、地域の方々を支えるための活動が活発に行われています。日本フィランソロピー協会による寄付推進プログラム「フィランソロピーバンク」の一環として、心身のストレスを軽減するためのセラピューティック・ケアが導入されています。このケアがどのように被災地を救っているのか、詳しく見ていきましょう。
セラピューティック・ケアとは?
セラピューティック・ケアは、英国赤十字社が1996年に開発した「治療力のあるケア」のことです。洋服の上から、特定の圧をかけながら身体を撫でることで、オキシトシンの分泌を促し、心身のストレスを軽減するとされています。主に高齢者施設や緩和ケア病棟などで活用されており、被災者や地域の支援者にとっても大きな助けとなる活動です。
ボランティアの活動内容
2025年6月22日と23日の2日間、当協会のボランティア6名が七尾市を訪れ、仮設住宅や介護施設でのケアを実施しました。1日目には千寿苑を初めとする複数の施設で、被災者に直接手を差し伸べました。
6月22日の活動場所
- - 介護老人福祉施設 千寿苑
- - 七尾市応急仮設住宅 中島町第1団地
- - 万行第1、第2団地
- - 民間災害ボランティアセンターおらっちゃ七尾
6月23日の活動場所
- - 舟尾第1団地
- - 矢田新町第1団地
- - 民間災害ボランティアセンターおらっちゃ七尾
各地点での施術を受けた方々からは、さまざまな感謝の声が寄せられました。「体が楽になった」「とても嬉しい」といったポジティブな反応が多く、施術後には心身共に軽やかさを感じていただけた様子でした。特に女性からは、両足の冷えによる辛さから解放されたとのコメントもあり、手のぬくもりがもたらす安心感の重要性が再認識されました。
参加者の声を通じて
アンケート結果によれば、60名の参加者のうち、81%が「非常によかった」と回答し、91%が「また参加したい」との声を寄せています。このように、ただ心をケアするだけでなく、人々が再び支え合えるコミュニティの形成をお手伝いすることも、この活動の大切な部分です。また、次回の活動は9月に予定されており、さらなる支援が期待されています。
まとめ
被災地支援は単なる物資の提供だけではありません。心のケアも重要です。セラピューティック・ケアを通じて、被災者や地域の人々に温もりを届けるこの活動は、地元のコミュニティを支える一助となっています。手のぬくもりは確かに人々に安心感を与え、生きる力を育むのです。今後も、このような活動を広く知っていただき、多くの方が参加してくれることを願っています。さらなる支援があれば、より多くの人々が癒しを得られるでしょう。
詳しい情報や支援活動については、
日本セラピューティック・ケア協会の公式ページをご覧ください。