住宅省エネ比較サイト
2012-10-09 15:53:18
省エネ性能が一目で分かる住宅比較サイトが誕生!
日本初の省エネ性能比較サイト「建もの省エネ×健康マップ」
最近、一般社団法人パッシブハウス・ジャパンが日本で初めて、住宅メーカーの省エネ性能を定量的に比較できるウェブサイト「建もの省エネ×健康マップ」を立ち上げました。このマップを通じて、消費者は燃費で住宅のエネルギー効率を把握することが可能になります。
住宅選びの現状
住宅を選ぶ際、多くの方がまず住宅メーカーのホームページを参照し、次に住宅展示場を訪れるという流れを取ります。しかし、実際には住宅メーカーの家が高価格である場合も多く、検討する過程で地元の工務店や建売へと流れる方も少なくありません。それでも住宅メーカーを選び続けた場合には、複数のメーカーの性能を比較する必要が生じます。特に耐震性や省エネ、断熱については、「当社が一番」といった営業トークが多い中で、消費者がどのメーカーを選べばよいか一層難しく感じる現実があります。
業界を自動車に例えると、燃費の数値が不明なまま営業トークだけで車を選ぶのと変わりなく、消費者は真に低燃費な車を選ぶことが難しくなります。このような状況が続けば、真の低燃費車を開発しても、その価値が理解されにくく、業界全体の省エネ進展も滞りがちになるでしょう。
健康と住宅の断熱性
一方で、住宅の断熱性能と健康には深い関係があることが包括的な研究でわかっています。暖かい家に住むことで、住まい手の健康が向上し、医療費の削減にもつながっているという結果が出ています。具体的には、室内温度のムラが少ない家に住むことで、一人あたり年間約1万円の医療費が削減できるとされています。これを国家全体の保険負担率で換算すると、実に約4兆円の国家予算に相当するのです。
しかし、現在の建物の省エネ基準である「次世代省エネ基準」では、この健康が十分には保障されず、さらなる高い基準である「トップランナー基準」が必要とされます。日本では、1億2000万人のうち約1億人が冬季に暖かく過ごせず、寒さを我慢しているという現実があります。
自然エネルギーの重要性
東日本大震災以降、自然エネルギーの利用が期待されていますが、まず何よりも必要なのはエネルギーの浪費を減らすことです。特に、真の省エネとして求められるのは「我慢の省エネ」ではなく、断熱やパッシブデザインによる「健康になれる省エネ」です。今回オープンした「建もの省エネ×健康マップ」では、住宅の省エネ性能や温熱性能が一目で分かり、消費者が「省エネ性能が高い住宅を選びたい」と求める基盤を提供します。
未来の省エネ住宅
パッシブハウス・ジャパンは、このマップを多くの業界関係者や住宅購入を検討している方に見ていただきたいと考えています。また、新規物件の登録が随時開始され、住宅の燃費を証明する「建もの燃費証書」の発行もスタートしました。この仕組みを通じて、住まい手は自分の住宅の燃費を客観的に把握できるようになります。詳細はパッシブハウス・ジャパンのホームページをご覧ください。
さらに、ウェブ版のチュートリアルがYouTubeで公開されており、視覚的にも理解を深められる工夫がされています。住宅性能の透明化が進むことで、消費者は自らの選択をよりしっかりと確認できる時代が到来しています。
セミナー情報
今後の省エネと健康住宅の進展に関する説明会も行われる予定です。これからの住宅選びを考える上で、ぜひ参加してみてください。詳細情報はパッシブハウス・ジャパンの公式サイトをご確認ください。
会社情報
- 会社名
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一般社団法人パッシブハウス・ジャパン
- 住所
- 神奈川県鎌倉市大町2-2-2
- 電話番号
-
0467-39-5031