スーダンの妊産婦危機
2024-09-30 19:32:35

スーダン南ダルフールでの妊産婦死亡が日本を上回る状況に仮報告書発表

スーダン南ダルフールでの医療危機



スーダンの南ダルフール州では、内戦の影響を受けた深刻な医療危機が発生しています。国境なき医師団(MSF)が発表した最新の報告書によると、同州の2つの病院で報告された妊産婦の死亡数は、昨年日本全体で確認された数を大きく上回っています。2023年の1月から8月の間に、6月からの内戦の影響で46人の妊産婦が命を落としており、これは日本の236人と比較しても驚くべき数字です。

死因と医療環境の不足



特に問題視されているのは、ほとんどの妊産婦が病院に到着する際にはすでに危篤状態であることです。44%もの妊産婦が入院後24時間以内に亡くなっています。

生死を分ける要因は、地域内で正常に機能している医療機関が限られていること、そして病院に行くための交通費を捻出できないことです。そのため、必要な医療を受けられない女性が多いのです。

これらの女性は、感染症のリスクが高い環境で出産せざるを得ず、基本的な衛生用品すら不足しています。治療が必要な病院に辿り着く間にも、状況は悪化していっています。例えば、ある妊婦は、地元の診療所での治療に必要なお金を用意するために2日間待たされたものの、診療所では薬が不足しており、治療を受けられないまま帰宅せざるを得なかったといいます。

子どもたちにも影響



成人だけでなく、南ダルフール州の子どもたちも非常に厳しい状況に置かれています。2024年には、特に2歳未満の多くの子どもが急性栄養失調に見舞われ、スクリーニングの結果、32.5%が栄養失調でした。この数字は、誰もが警戒すべき緊急事態を示しています。医療チームのマリア・フィックスは、現地の危機的状況に懸念を示しつつ適切な対応を求めています。

国際的な支援の必要性



国連を含む国際機関が効果的な救援活動を行っていない中、MSFはその数少ない活動団体の一つとして尽力しています。ブルクハルト医師は、医療、食料、生活インフラに対する圧倒的なニーズが存在しているにもかかわらず、国際的な対応が不十分であるとを指摘しています。実際、MSFはこの地域で1万2600件以上の産科ケアを提供しているものの、その数はわずかです。

南ダルフールにおける母子の健康危機は、紛争による暴力や物資不足が悪化する中、拡大しています。MSFは国際社会に対して、母子の健康と栄養対策のための資金増額や物資供給の緊急対応を求めています。また、待避所や避難民キャンプにおける支援も強化する必要があります。

事態は深刻で、いまこそ行動が求められています。多くの母子が危機的な状況に置かれている今、遅滞なしに救助が求められます。


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会社情報

会社名
国境なき医師団(MSF)日本
住所
東京都新宿区馬場下町1-1 FORECAST早稲田FIRST 3階
電話番号
03-5286-6123

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