セミナー開催の背景
2026年4月10日、株式会社CureAppは東京都で、保健事業の実務者を対象としたセミナーを開催しました。この行事は、2024年度から始まった「第3期データヘルス計画」の中期評価を迎え、保健事業の進め方を議論する場として設けられました。
保険者たちが直面する共通の課題として、「ただ施策を行うだけでなく、具体的な成果、即ち数値の改善に結び付けること」が挙げられます。このセミナーでは、東京大学の古井祐司教授が基調講演を行い、データヘルス事業が目指す方向性について意見を交わしました。
セミナー内容
セミナーのメインテーマは「第3期データヘルス計画の現状と求められる視点」となり、古井先生の講演には、以下の三つの観点が特に強調されました。
1. コラボヘルスの真の目的
古井先生は、コラボヘルスを単なる医療費の適正化と捉えるのではなく、社員のウェルビーイング(生活の質)向上と職場の生産性向上の両立を目指すべきだと指摘しました。限られた資源を有効活用するためには、実効性のある施策を選ぶことが必要であり、その質を向上させることが肝要です。
2. 「ただやる」から「健康課題を解決する」への転換
第3期データヘルス計画の特徴として、保健事業の評価指標の根本的な変化が挙げられます。「実施すること」から「健康課題を解決すること」を主眼に置く政策の転換が進められています。これにより、単なる実施率の向上からデータを元に健康課題を具体的に解決することが求められます。
3. AIの活用と現場への実装
テクノロジーの進化が進む中、古井先生は保険者が今後取り組むべき役割についても言及しました。AIによるデータ分析や施策提案が進むことで、保険者は「現場への実装」の分野に特化し、戦略を立案・実行する時間を確保できるようになると述べました。
現場の課題の可視化
セミナーでは、参加者によるシール投票も行われました。この投票により、従業員が受診を避ける理由や健康管理に関する理想像が示されました。結果的に、時間の制約や意識の乖離が大きな課題として浮上しました。
アーカイブ動画の配信
このセミナーに参加できなかった方や古井先生の講演内容を再確認したい方のために、アーカイブ動画が期間限定で配信されています。今後の健康計画策定に向けた貴重な情報が得られる機会です。
株式会社CureAppの紹介
CureAppは2014年に設立され、治療アプリの開発・販売を行う医療機器メーカーです。スマートフォンで利用できるニコチン依存症治療アプリが日本で初めての薬事承認を受けて以来、様々な疾病に特化した治療アプリの開発を進めています。また、企業向けの健康増進サービスも運営し、多くの健康保険組合や企業に導入されています。これからの保健事業の在り方について、CureAppは新たな方向を示す重要な存在となっています。