壱岐市と公益財団法人どうぶつ基金が協定を締結
2025年2月18日、長崎県の壱岐市にて、公益財団法人どうぶつ基金と壱岐市が「エンゲージメントパートナー協定」という重要な協定を締結しました。この協定の目的は、人と猫が共存できる社会の実現です。
協定の背景
壱岐市は、地域の動物問題に取り組むため、企業や団体との連携を強化する「壱岐市エンゲージメントパートナー制度」を設けています。どうぶつ基金は、2024年度から同市と協力し、「TNR地域集中プロジェクト」を実施することが背景にあります。
「TNR」とは、Trap(捕獲)、Neuter(不妊手術)、Return(元の場所に戻す)の略で、動物の数を減らし、地域の猫問題を解決するための手法です。このプロジェクトでは、壱岐市内に動物病院が不足している地域において、自ら開院した病院を使い、猫の不妊手術を推進します。
協定締結までの歩み
どうぶつ基金は、壱岐市からの要請を受け、「壱岐市さくらねこTNRプロジェクト」を2024年に実施しました。429猫への無料不妊手術を行ったものの、壱岐市は広大な島で、その後も多くの猫が手術を必要としていました。市民からも不妊手術に関する相談が頻繁に寄せられ、根本的な解決策が求められていました。
そこで、壱岐市との繰り返しの話し合いを経て、新しいプロジェクト「イキイキさくらねこTNR」が2024年から始まることが決定。猫を救うための一斉TNRを実施し、地域猫の数を減らす努力が続いています。
2025年の時点で、これら二つのプロジェクトでは510頭の猫に対して不妊手術が実施され、地域の猫問題改善に向けた動きが確実に進んでいます。これが、今回のエンゲージメントパートナー協定の成立につながったのです。
今後の展望
どうぶつ基金は、この協定を契機に、壱岐市のエンゲージメントパートナーとしての活動を続け、特に「イキイキさくらねこTNR」プロジェクトを2025年度も継続することを発表しました。今後の具体的な計画についての情報も随時発信していく予定です。
どうぶつ基金は、壱岐島の持続可能な地域社会を築くために、猫と人間の共存を実現する活動を続けていくと同時に、壱岐市が全国の模範的な地域として発展することを目指します。
公益財団法人どうぶつ基金とは
公益財団法人どうぶつ基金は、1988年に設立された非営利の動物愛護団体で、主に飼い主のいない猫や多頭飼育崩壊の犬・猫の保護、不妊手術の支援、里親探しなどを行っています。活動資金は寄付によって支えられ、日々多様な活動を展開しています。このような取り組みが、壱岐市における猫問題解決の大きな力となることは間違いありません。
公式サイトの情報を通じて、今後の活動や支援の機会についても是非ご覧ください。」