くどうれいん最新エッセイ集『もうしばらくは早歩き』の魅力
11月27日(木)の発売を前に、くどうれいんさんの新作エッセイ集『もうしばらくは早歩き』が注目を集めています。本作は、彼女の豊かな経験と独特の視点によって「移動」というテーマを掘り下げ、さまざまな感情や思い出を描き出しています。構成には、エッセイ、短歌、小説、童話など、多岐にわたる表現形式が含まれています。
移動の中に宿るさまざまな感情
本書では、「移動」というテーマが中心に据えられています。例えば、運転免許を取得する際の教習所での教官とのやりとりでは、思わず笑ってしまうようなエピソードが。また、雨の日にタクシー運転手から受けた小さな喜びや、自転車で過ごした学生時代の思い出には、切なさが漂います。これらのエピソードは、日常の中に潜む心に響く瞬間を描写しており、読者は共感を覚えることでしょう。
想いを伝える美しいカバーアート
本書のカバーを飾るのは、イラストレーターのhakowasaさんによる早歩きのサボテン。目を引くデザインは、エッセイ集の内容と相まって、作品の魅力を倍増させています。さらに、本文内には描き下ろしカットが含まれており、視覚的にも楽しめる要素が盛り込まれています。
著者の想いと独自の視点
くどうれいんさんは、自身の早歩きな性格について語りながら、「次のエッセイは旅行記を?」と提案されて思い浮かんだのが、彼女自身の移動にまつわる経験でした。一人旅をしたことはないものの、日常の中で経験する小さな若干の移動が、人生の大きな一歩を形成することに気づきます。そんな視点から描かれるエッセイは、読者にとって新しい気づきを与えることでしょう。
さまざまな移動手段の描写
新幹線、飛行機、車、さらにはローラースケートやたらい船、象に至るまで、多彩な移動手段が取り上げられています。それぞれの移動に寄り添う風景や、その中での出来事が描かれ、豊かな物語が紡がれます。教習所のエピソードと共に、多彩な移動がもたらす感情を通じて、私たちの日常に深く根付いている「移動」の意味を考えさせられます。
書籍情報
『もうしばらくは早歩き』は、新潮社より2025年11月27日(木)に発売予定。四六判ソフトカバーで、税込定価は1,760円。詳細情報は
こちらで確認できます。著者のくどうれいんさんは1994年生まれで、著書には多くのエッセイや小説、創作童話があり、多彩な表現力を持つ作家です。
移動にまつわる心温まるエピソードを集めた本作を手に取り、くどうれいんさんの独特の視点と哀愁に浸ってみてはいかがでしょうか。