新国立劇場フルオーディション企画第8弾、名作『エンドゲーム』上演決定
新国立劇場は、2026年5月にサミュエル・ベケットの名作『エンドゲーム』を上演することを発表し、全キャストのフルオーディションを開催します。この企画は、演劇芸術監督の小川絵梨子氏が自ら演出を務め、演者たちの創造力を最大限に引き出す貴重な機会となっています。
フルオーディション企画の意義
小川芸術監督は、このオーディションによって新たな演劇の可能性を探索し、多様な才能と出会うことを目指していると語っています。初回が2018年に行われたフルオーディション企画は、これまで『かもめ』や『エンジェルス・イン・アメリカ』など、さまざまな名作を上演してきました。今回は、半世紀以上の歴史を持つベケットの作品を通じて、現代における新たな演劇表現の重要性を再確認し、挑戦する機会でもあるのです。
『エンドゲーム』の魅力
『エンドゲーム』は、1957年に初演されて以来、世界中で何度も上演され続けてきました。物語は、終末的な世界を背景に、登場人物たちが日々の繰り返しの中で希望や生の意義を模索する姿を描いています。小川監督は、この作品を通し「終わらないためにどう生きるか」を問いかける重要性を強調しています。
登場人物は主にハムとクロヴの二人を中心に、ハムの両親ナッグとネルが絡みます。老いと人生の終焉が近づく中での人間関係の複雑さや希望を描いたこの作品に、ぜひ多くの方に応募していただきたいと考えています。
オーディション詳細と応募方法
オーディションは2025年3月12日から募集を開始し、選考は4月から5月にかけて行われます。合格者は2026年5月の公演に出演することになります。小川監督自身がオーディションに関わることで、参加者との直接的な交流が深まることが期待されます。
また、応募に際して年齢制限はなく、実年齢と役の年齢設定が一致する必要はありません。興味を持たれた方は、ぜひ自由に応募を検討してください。
小川絵梨子演出家のメッセージ
小川芸術監督は、参加者への感謝の意を表し、演劇に対する情熱を持って挑戦してほしいと呼びかけています。彼女は、ベケットの言葉「Try again. Fail again. Fail better.」を引用し、失敗を恐れずに生きることの大切さを示しています。この姿勢こそが希望につながるのだと強調します。
公演概要
- - 会場: 新国立劇場小劇場ほか
- - 公演日程: 2026年5月(全国公演の可能性あり)
- - 作: サミュエル・ベケット
- - 演出: 小川絵梨子
- - 主催: 新国立劇場
応募者への期待が高まる中、演劇界の新たな才能たちの挑戦を心よりお待ちしています。興味のある方は、詳細を公式ウェブサイトで確認し、奮ってご応募ください!