デジタル変革を推進する内製組織の全貌を探るDXリーダーズ・カンファレンス2026
2026年6月12日、東京都品川にて『DXリーダーズ・カンファレンス2026』が華々しく開催され、国内外の名だたる企業から17のDXリーダーが集結しました。今回のテーマは『AIとの共創で実現する内製組織』であり、特に注目を集めたのは、AI技術の進化を活用し、社内でデジタル革新を遂げる内製組織の構築における各企業の実践事例です。
各セッションの内容
NTTドコモによる社内DXの新規事業化
NTTドコモの頭川裕紀氏は、社内でのデジタルトランスフォーメーションを“新規事業”として捉えるべきだと提唱しました。自立型内製組織としての展望を語り、システムを押し付けるのではなく社内のユーザーを顧客として扱う態度が重要であると強調しました。彼はプロセスの中で重要なのは常に改善を重ねることであり、企業が内部でどのようにデジタル化を進められるかの具体例を紹介しました。
味の素のフルスタックチームの成功体験
次に登壇したのは、味の素の高木亮輔氏。彼は、プログラミング未経験のDX部員がAIを活用して年間300時間の工数削減を達成した事例について語りました。少数のフルスタック人材を活用することで、AI駆動の内製チームがどのように機能し、社内の新規事業に挑戦できる素地を作るかについて、リアルな体験をもとに語りました。
森ビルにおける顧客体験の向上
森ビルの中嶋俊幸氏は、ヒルズネットワークと呼ばれるデータ統合プラットフォームを紹介し、顧客IDやデータを統合することで、どのようにサービス品質を向上させるかを説明しました。特にビジネス理解を深める重要性を訴え、高度な領域は外注しつつも、内製化を進めるという戦略が印象的でした。
みずほFGのチェンジマネジメント
さらにみずほフィナンシャルグループからは上ノ山信宏氏が登壇。DXプロジェクトにおける外部依存から脱却し、内製化を推進するためのマインドセットやリーダーシップの重要性について言及しました。彼は、経営のコミットメントがDX推進に不可欠であると指摘し、企業文化の中で変革の必要性を訴えました。
日本ハムのデータ戦略
日本ハムの道菅公大郎氏は、AIを活用した「コンテキストエンジニアリング」という新たなアプローチについて解説しました。この手法では、暗黙知をAIによって構造化し、具体的な意思決定に活かすというプロセスが中心となります。自社の現場に入り込む支援の重要性にも触れ、データ活用の新たな形を示しました。
トヨタコネクティッドが描く未来のビジネスモデル
また、トヨタコネクティッドの川村将太氏は、AX推進の組織構造やその展望について語りました。変化に柔軟に対応するための内部トレーニングや組織文化の構築が重要であるとし、これからのAI技術がもたらすビジネス変革について語りました。
Waymo社のAI体験設計
カンファレンスの締めくくりには、WaymoのKent Eisenhuth氏が登場。人中心のデザイン哲学を持ち、AI体験の最前線での取り組みを紹介しました。彼は「人々が理解し決断を下すために技術を設計する」ことが重要であり、データ体験の設計についても触れました。
参加者の反応
参加者からは「すべての企業が抱えるDX推進の課題や、それを乗り越えるための具体的な手法を学べた」との声が寄せられました。ラボ型の内製組織の未来が描かれ、各社の事例を通じて具体策を考える貴重な機会となりました。これからのデジタル変革に向けて、各企業がどのように取り組むかが注目されます。
開催概要
- - 名称: DXリーダーズ・カンファレンス2026〜AIとの共創で実現する内製組織〜
- - 日時: 2026年6月12日(金)12:40〜19:50
- - 主催: 株式会社メンバーズ
- - 会場: 東京コンファレンスセンター・品川
新たな体制への移行は、企業にとっての新たな挑戦ですが、その一歩を踏み出すためのヒントが多く得られたことは間違いありません。参加した企業が今後どのように内製化を進め、DXを実現させていくか大いに期待されます。