武蔵精密工業、生成AIによる新たな企業ビジュアルを公開

愛知県豊橋市に本社を置く武蔵精密工業株式会社（以下ムサシ）は、新たにコーポレートサイトのキービジュアルを刷新した。このビジュアルは、同社が今後3年間の計画の一部として掲げる「Go Far Beyond！第2ステージ」の理念を反映したものであり、企業の姿勢を象徴する役割を果たしている。

新キービジュアルの誕生

新たに公開されたキービジュアルのタイトルは「The quickening of light ～光の加速光の胎動～」である。これは、予測が難しい時代の中で、斬新な発想をもって力強く前進するムサシの姿を表現したものだ。キービジュアルのデザインには、赤・青・黄・紫といったラインが用いられ、各事業を連想させながらも、それらが一つの世界を形成する様子が描かれている。

この新しいキービジュアルは、単に美しさを追求したものでなく、ムサシの未来を見据えたメッセージも秘めている。画面を彩る色合いは、ムサシの多様な事業領域を表しており、視覚的なインパクトを与えるとともに、社員のクリエイティブな力を引き出す役割を果たしている。

制作者の想い

このキービジュアルを制作したのは、経営企画室の永井亨氏。彼は、「会社の顔でもあるキービジュアルに選ばれ、とても驚き誇らしく思っている。生成AIの技術を用いることで、描きたいイメージが具現化されることを実感できた」と述べており、今後もAI技術を活用して様々な価値を生み出していくことを決意している。

社員参加型のプロジェクト

ムサシでは、社員が自ら生成AIを使って制作することを積極的に推進している。新しいキービジュアルは、参加型のコンテスト形式を通じて誕生した。これにより、「活用ハードルが高い」という固定概念を打破し、AI時代に必要な人材の育成を目指している。

昨年度、ムサシは第1弾として国内の社員を対象に生成AIアートコンクールを開催し、200人以上が参加し、多様な作品が集まった。今年度はさらにプロジェクトを発展させ、国内外の拠点から「もうひとつのムサシづくり」をテーマにした生成AI作品を募集した。その結果、アジアや中国、北米などのグローバルな拠点から40点を超える作品が提出され、経営層から若手社員まで様々なバックグラウンドを持つ社員が投票を行った。

新キービジュアルの利用

新たに公開されたキービジュアルは、企業のコーポレートサイトのトップビジュアルとしてのみならず、第98回定時株主総会の案内や各種広告、社内資料など広範囲にわたって利用される予定である。これにより、ムサシは企業イメージを一新し、生成AIの継続的な活用へとつなげていく方針である。

今後の展望

武蔵精密工業は、今後も生成AIを活用し続け、グループ全体のAIリテラシーの向上と業務効率化、新たな価値の創造に挑戦していくことを宣言している。同社は自動車部品の開発・製造・販売に加え、インダストリー4.0の推進やSDGs達成のための事業展開などにも力を入れ、新規事業の創出に努力している。今後のムサシの動向に注目が集まる。