姫路のCO2回収プラント
2025-05-14 14:07:20

関西電力姫路第二発電所に新しいCO2回収プラントが稼働

関西電力のCO2回収パイロットプラントが本格稼働



関西電力姫路第二発電所に新たに設置されたCO2回収パイロットプラントが、2023年5月14日から本格的に稼働を開始しました。このプラントは、発電所内のガスタービンから放出される排ガスを利用し、CO2回収技術の研究開発を行うことを目的としています。具体的には、約5トン/日のCO2を回収する能力を備えており、次世代のCO2回収技術を実証する重要な施設として機能します。

本格稼働の意義



三菱重工業株式会社と関西電力は1990年から協力し、CO2回収技術の革新に取り組んできました。このパイロットプラントが稼働することで、両社の研究開発体制がさらに強化され、最先端の設備を活用した実証試験が行えるようになります。この技術は、温室効果ガスの排出削減だけでなく、多様な顧客ニーズにも対応することが可能となります。

エクソンモービルとの協力



三菱重工業は2022年に米国のエクソンモービルと提携し、次世代のCO2回収技術を共同で開発しています。この提携によって、新しい技術を今回のパイロットプラントで実証し、環境負荷の軽減とコスト削減に向けた努力が加速することが期待されています。

さらに、デジタルイノベーションの一環として、遠隔監視システム「ΣSynX」を実装し、効率的な運用を目指しています。

環境保護に向けた取り組み



三菱重工グループは2040年までにカーボンニュートラルを達成することを宣言しており、「MISSION NET ZERO」を掲げています。この取り組みのひとつに、エネルギー供給部門の脱炭素化があり、多様なCO2排出源の貯留や利活用につながるCCUS(Carbon dioxide Capture, Utilization and Storage)バリューチェーンの構築に注力しています。今後も独自のCO2回収技術を活かしたCCUS事業の推進に取り組みます。

CO2回収技術の歴史と成果



三菱重工グループは1990年から関西電力と共に、CO2回収技術の開発を続け、「KM CDR ProcessTM」やその改良版である「Advanced KM CDR ProcessTM」を生み出してきました。2025年5月現在、これらの技術を利用した18基のプラントが納入されており、中でも「Advanced KM CDR ProcessTM」では新たなアミン吸収液「KS-21TM」が導入されています。この技術では再生効率が向上し、運用コストを低下させることにも成功しています。

おわりに



関西電力姫路第二発電所に新設されたCO2回収パイロットプラントは、環境保護への大きな一歩として期待されています。これにより達成される技術革新は、地球規模での温室効果ガス削減に寄与し、持続可能な未来を切り拓く重要な要素となるでしょう。


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会社情報

会社名
三菱重工業株式会社
住所
東京都千代田区丸の内三丁目2番3号丸の内二重橋ビル
電話番号
03-6275-6200

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