若手社員の課題
2024-09-12 16:33:32

企業の若手社員のモチベーション低下が明らかにした課題とその対策

第9回マネジメント教育実態調査が示す若手社員の実態



産業能率大学総合研究所(東京都世田谷区)とHR総研(東京都千代田区)は、2024年に「第9回マネジメント教育実態調査」を実施しました。この調査には290名の人事・教育部門の担当者が参加し、日本企業における人材マネジメントの現状と変化についてのデータが得られました。特に若手社員に焦点を当て、そのモチベーションやスキル向上の実態を明らかにしています。

全階層でモチベーション低下が顕著に



調査によると、2015年と比較して、全ての階層でモチベーションが低下していると報告されています。特に、新入社員と若手社員の低下が目立ち、具体的には新入社員のモチベーションが19.3ポイント、若手社員は18.8ポイントも減少したという結果が出ました。この数字は、企業にとって深刻な意味合いを持ち、対策が緊急に求められています。

中堅層の育成が急務



人材開発での課題についても調査結果が示されました。「管理職のマネジメント能力を高めること」が常に重要視されている中、注目すべきは「中堅層の能力を強化すること」が重要度を増している点です。これは将来の管理職候補としての中堅層育成が、企業の持続的成長に欠かせない要素であることを示唆しています。加えて、教育体系の整備や社員のキャリア支援も重要な課題とされています。

若手社員に求められるスキル



若手社員に強化すべきスキルについての調査も行われました。その結果、「コミュニケーション力」が依然として最も重要視されていますが、新たに「論理的思考力」が急上昇し、さらには「ストレスマネジメント力」のニーズも高まっています。これらの能力は、特に不安定なビジネス環境において重要になりつつある要素です。

管理職志向の低下



興味深いことに、若手社員の管理職志向が減少している企業も増加しています。調査結果によると、「管理職を目指す意欲が低下している」と認識している人事担当者が全体の約40%にのぼります。これは、若手社員のキャリア信念や企業文化に影響を及ぼす可能性があります。

若手社員の意欲向上を目指す



若手社員の意欲を高めるための課題としては、「働きがいを高めること」や「従業員のエンゲージメントを高めること」が多くの企業に共通のテーマとなっています。これらの項目における課題と実際の取り組みの間には大きなギャップが見られ、企業全体での取り組みが不十分な現状が浮き彫りになっています。

人事部の障壁



さらに、若手社員の意欲を高めるためには「時間・人手不足」、「ノウハウの不足」が障害とされています。これらの要因を克服するには、組織全体での体制見直しや、専門的なノウハウの共有が急務です。

この調査結果は、現在の日本企業における若手社員育成の重要性を再認識させるものであり、企業がどのように人材育成に向けた具体的な戦略を立てていくかが問われています。今後の企業活動において、若手社員の意欲向上をいかに実現するかが、企業の成長につながる鍵となるでしょう。


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