近年、環境への配慮から生分解性樹脂であるポリ乳酸(PLA)の需要が高まっています。しかし、これまでPLAは耐熱性や加工性に課題があり、その用途の拡大が難しい状況にありました。そこで第一工業製薬が開発した改質剤「TRIBIO」を用いることにより、これらの問題が大きく改善され、実用化に向けた道が開かれました。
今回、第一工業製薬は、福島県会津若松市にある株式会社三義漆器店の耐熱グラスにTRIBIOを添加したポリ乳酸を採用。これにより、耐熱性が大幅に向上し、PLAとして実用可能なレベルに達しました。この技術の導入により、三義漆器店は今まで実現不可能だった耐熱用途に新たな製品展開を進めることができるようになりました。
TRIBIOの導入により、PLAの結晶化速度が向上し、成形加工性が改善された点が特に重要です。これにより、耐熱性が向上し、より高温の環境でも使用できる製品開発が期待されています。たとえば、この技術を用いて製造された耐熱グラスは、加熱試験後も変形や白化が抑制される性能を確認されており、美しさと機能性を兼ね備えた製品として評価されています。
近年、石油由来のプラスチックの価格が上昇し、環境問題も深刻化している中で、再生可能資源から作られる材料への関心が高まっています。PLAはその中でも特に環境負荷が低い素材として注目されています。市場予測では、PLAの需要は2025年までに約60万トン、2030年には約120万トンに達するとされており、さらなる市場の拡大が見込まれています。
第一工業製薬では、今後も「TRIBIO」を活用し、耐熱性を求められる食器や日用品分野における製品展開を進める考えです。また、同社はPLAだけでなく、別のバイオマスプラスチックであるポリヒドロキシアルカン酸(PHA)にも改質剤を適用することで、さらなる用途拡大を図る予定です。
その背景には、技術革新と持続可能な社会の実現に向けた強い意志があります。コア・マテリアル研究部の星銀河氏は、耐熱性や成形加工性の向上がPLAの実用化には欠かせないと語っています。今回の三義漆器店での実用化は、改質剤の添加によってPLAの用途展開の可能性が広がることを示す重要な事例となります。
私たちの生活の中でフィットする新たな塑料の形が、東京や福島といった街から生まれていることを実感できるこの話題は、今後も注目されていくことでしょう。
《三義漆器店製品紹介ページ》
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《第一工業製薬ポリ乳酸(PLA)用改質剤「TRIBIO」について》
持続可能な未来に向けた新たな技術と共に、今後の展開に期待が寄せられます。
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