サステナブルな天然皮革について考えるオンライン講座を開催

サステナブルな天然皮革を考える公開講座

国際ファッション専門職大学が提供する無料のオンライン公開講座では、天然皮革が本当にサスティナブルなのかをテーマに、エシカル・アニマルウェルフェアやヴィーガンレザー、ジビエレザーなどの代替素材に加え、循環型経済について詳しく解説します。この講座は、2024年9月1日（日）に開催され、担当するのはファッションビジネス学科の平井秀樹教授です。

近年、ファッション業界でのサステナビリティへの関心は高まっています。天然皮革の生産過程やその環境への影響についての理解は欠かせません。現在、動物を殺して皮をとるという誤解や、環境に負担をかけているという情報が広がっています。加えて、ヴィーガンレザーと称する非動物性の素材の多様化も、消費者に混乱をもたらしています。

講座の内容

この講座では、天然皮革の歴史やその重要性についての理解を深めるほか、SNSでの情報の誤解を解くための正しい知識を提供します。特に、2024年4月から導入された新JIS（日本産業規格）による革・レザーの定義についても触れ、その意義を考えます。天然皮革という身近な素材を通じて、環境問題や社会的課題についての洞察を深める貴重な機会です。

D級レザーの取り組み

平井教授のゼミでは、D級レザーを使用した商品開発に取り組んでいます。D級レザーとは、トラブルのある革、たとえば染みや傷のある革を指し、これを再生し活用することで資源の無駄を減らすことを目指しています。具体的には、ペンダントライトやレザーサコッシュなどの商品の開発が実現しています。こうした取り組みは、廃棄物を減らし、資源の活用に寄与しています。

登壇者からのメッセージ

平井教授は、本講座で革なめしの歴史や革ができるまでの工程をわかりやすく解説します。また、日本の農林業界で問題となっている野生の鹿や猪の被害に関連するジビエレザーの利活用やそれに伴う課題についても紹介します。「天然皮革は本当にサスティナブルなのか？」という問いに皆さんと共に考える機会を提供します。

開催情報

- 日時: 2024年9月1日（日）13:00～14:00
- 会場: オンライン（Zoomを使用）
- 参加費: 無料
- 申込方法: 大学のウェブサイトから申込フォームにてお申し込みください。

国際ファッション専門職大学は、2019年に設立され、日本で唯一のファッション・ビジネスの新大学制度として存在しています。「服の、先へ。」という理念のもと、世界に変革をもたらす人材を育成することを目指しています。海外実習やトップブランドとの連携を通じて、国際通用性のある専門職の学位を取得することができます。

詳しい情報は、国際ファッション専門職大学の公式ウェブサイトをご覧ください。