商船三井、JERAと協力し低炭素アンモニアの未来を拓く
株式会社商船三井(社長:橋本 剛)が、株式会社JERAと締結した基本条件合意書により、2隻のアンモニア輸送船VLGCを利用した定期用船契約を締結しました。これは、日本における大規模な低炭素アンモニア輸送の第一歩となる試みです。
この合意に基づき、商船三井はJERAが出資する米国ルイジアナ州にある「Blue Point」で製造される低炭素アンモニアを、愛知県碧南市に位置するJERAの碧南火力発電所へ輸送します。これにより商船三井は、アンモニアを原材料とした環境に優しいエネルギーのバリューチェーンを構築し、大きな需要が見込まれるクリーンエネルギー市場に向けた足がかりを得ることが出来ます。
商船三井とJERAは2022年11月から協業に関する検討を進めており、今回の基本条件合意はその成果を具現化したものです。アンモニアは化学製品や肥料の原料としてだけでなく、燃料としても使用される可能性を秘めています。特に燃焼時にCO2を排出しないため、炭素中立社会に向けた重要な要素です。
商船三井は「BLUE ACTION 2035」という経営計画の中で、環境戦略を重視し、2050年までにネットゼロの排出を達成する目標を掲げています。このような取り組みを通じて、低炭素アンモニアの需要拡大を促進し、持続可能な社会の実現に貢献する意向を示しています。
また、商船三井はこれまでに培った海運に関する経験と知識を活かし、広範な社会インフラ事業やサービスを展開しています。アンモニアのバリューチェーンを構築することは、商船三井がさらなる成長を遂げるための戦略でもあります。グローバルな社会インフラ企業としての枠を広げ、青い海から人々の日常生活を支え、未来への新たな価値を提供していくでしょう。
商船三井は、この新たな船舶輸送においても高品質かつ安全なサービスの提供を心掛けていき、この業界のリーダーとしての地位を確立していくことを目指します。また、低炭素社会に向けた貢献を通じて、大きな信頼と期待を寄せられる企業としてさらなる成長を遂げることを誓います。
このように商船三井は、JERAとの連携を通じて、環境に配慮したエネルギーの未来を創造し、新たな可能性を切り開く一翼を担うとの期待がかかっています。