渋谷サクラステージに設置されたエレベータ・エスカレータ
フジテック株式会社が、2024年にオープン予定の東京・渋谷の大型複合施設「渋谷サクラステージ」に、エレベータとエスカレータを合わせて計102台を納入しました。これは国内のプロジェクトにおいて、フジテックとしては2例目の100台を超える納入事例です。
特注デザインでの提供
渋谷サクラステージは大型再開発の一環として位置付けられ、その特徴的な景観を活かすために、カスタムデザインのエレベータとエスカレータを納入しました。オリジナリティを重視したこのプロジェクトでは、渋谷特有の地形を克服し、移動をよりスムーズにする仕組みが整えられています。
不思議な移動体験
設置されたエレベータの中でも特に注目されるのが、鏡とマジックミラーを活用したミラー天井です。二層の天井が光を反射し続けることで、利用者の目の前に未来的な異世界感を演出しています。これにより、ただの移動体験が一瞬の美的体験へと変わります。
一方、エスカレータは、アート体験ができるよう工夫されています。高さ11.9メートルのハイライズエスカレータは、アートユニットNONOTAK Studioによる常設インスタレーションとして設置されていて、LED照明やエレクトロニックミュージックが連携し、訪れる人々に特別な体験を提供しています。
縦の移動をサポートするテクノロジー
渋谷の地形の高低差も考慮し、地下2階から地上4階までの6層吹き抜け構造にエスカレータが組み込まれています。これにより、街の活性化や移動の便利さが高まっています。この「アーバン・コア」は、エスカレータの導線を大幅に改善し、より多くの人々が快適に立ち寄れる仕組みを提供しています。
大規模再開発の一部として
渋谷サクラステージは、駅隣接のラストピースと呼ばれる大型商業施設で、渋谷駅周辺の100年に一度の再開発の中で重要な役割を果たしています。完成は2023年11月、街びらきは2024年7月の予定です。事務所や店舗だけでなく、住宅、サービスアパートメント、駐車場などさまざまな用途が予定されており、周辺の交通基盤の強化にも寄与することが期待されています。
まとめ
フジテックが提供する特注のエレベータとエスカレータは、単なる移動手段としてだけでなく、訪れる人々にリアルなアート体験と共に新しい感覚の空間を提供するものです。渋谷サクラステージでのこれらの取り組みにより、未来の都市生活の一端を垣間見ることができるでしょう。