日本最大の発電事業者JERAがKongを採用
国内最大手の発電会社であるJERA(株式会社JERA)が、ミッションクリティカルな社内システムのAPI管理基盤としてKongを採用したことを発表しました。これにより、JERAは電力インフラを支えるための業務の信頼性と運用効率を向上させると期待されています。
JERAの背景と課題
JERAは東京電力と中部電力が設立したエネルギー企業で、燃料調達から発電、電力・ガスの販売まで一貫したバリューチェーンを持つ企業です。2024年3月末時点での資産は約8.5兆円に上り、日本で最大の発電容量を誇ります。脱炭素社会に向けて、JERAはグローバルなエネルギー事業を展開しており、社会インフラを支える重要なデータを扱っています。
従来のAPI管理基盤では、システムの安定性やアップグレード時の継続稼働、サポート体制の強化が求められていました。これらの背景から、次世代の運用基盤への移行を検討し、Kongの導入が決まりました。
Kongの強み
Kongは高い安定性と信頼性を持ち、ミッションクリティカルな業務を支える基盤を提供します。SSOや認証・認可機能をプラグイン形式で提供するため、新たな開発工数を大幅に削減でき、運用チームの負担も軽減されます。また、Kong KonnectによりAPIの稼働状況を一元的に把握でき、障害の予兆を迅速に検知する優れた可視化機能も特徴です。
JERAにおいては、APIの状態を可視化し、新人エンジニアでも全体を把握しやすくするトラブルシューティングを効率化します。さらに、日本法人からの手厚いエンジニアリングサポートも高く評価されています。AWSやAzure、Kubernetes環境など、マルチクラウドに対応した柔軟性も持っています。
導入したKongのサービス
JERAに導入されたKongの主要サービスは以下の通りです。
- - Kong Gateway: 高パフォーマンスなAPIゲートウェイとして、柔軟性を持ったデプロイが可能。
- - Kong Konnect: クラウドベースのAPI統合プラットフォームで、APIの状態や稼働状況を管理することができます。
- - Plug-in for Enterprise: 非機能要件に対応した多様な機能を提供。
- - Kong Developer Portal: 開発者向けにAPIドキュメントや利用方法を提供し、社内外の開発者がAPIを簡単に参照できるよう支援します。
導入効果と将来の展望
Kongを導入することにより、JERAは開発スピードを向上させ、運用チームの負担を軽減することに成功しました。APIを単なる連携手段ではなく、戦略的なデータ活用基盤として位置付け、将来のサービス展開やAI活用に向けた基盤を整備しています。
Kong株式会社の代表取締役社長、有泉大樹氏は、JERAにKongのAPI管理基盤が採用されたことを光栄に思うと述べています。社会インフラを支える業務において、安定性と信頼性は何より重視されると強調し、JERAの業務継続性を強化し、データ活用基盤の整備をサポートする意義を語りました。
Kongについて
Kongは、APIマネジメントのリーディングカンパニーとして、企業が「APIファースト」企業になることを目指しています。彼らの統合クラウドAPIプラットフォームは、APIの構築・運用・管理のライフサイクル全体をサポートし、開発者の生産性を高め、ビジネスのデジタル体験を向上させる役割を担っています。