株式会社MS-Japanが、社会保険労務士(社労士)求人の実態に関する調査を発表しました。この調査は、2021年9月から2024年8月にかけて管理部門および士業の転職エージェント「MS Agent」に登録された社労士求人データを基にしており、特に、2023年10月2日に発表された社会保険労務士試験の合格通知に合わせて結果が整理されました。調査から得られた主な結果は以下の通りです。
社労士求人の募集状況
調査によると、社労士を募集している求人のうち、45.1%が一般企業に由来するものであり、この数値から一般企業が社労士に対する需要が高いことが分かります。また、社労士事務所からも募集が見られ(25.5%)、さらに会計事務所(18.9%)やコンサルティングファーム(9.7%)も求人を出しています。このように、社労士には多様な業界でのニーズが存在していると言えるでしょう。
企業の種類については、上場企業も比較的多く、東証プライムからは26.6%の求人があり、全体の39.1%を上場企業が占めています。特に、社労士が必要とされる業務が増えてきている背景には、企業が労働問題に対して迅速に対応しようとする姿勢があると考えられます。
年収についての実態
次に、社労士求人の年収に関する分析を見てみましょう。調査の結果、60.4%の求人が想定年収400万~599万円という数値が見受けられ、全体の平均年収は535万円、中央値は500万円となりました。特に、コンサルティングファームや一般企業は比較的高い年収を提示している傾向があります。
求人の競争状況
また、求められる社労士のスキルに関しても興味深い結果が出ました。未経験者でも応募可能な求人は15.4%と少なく、特に一般企業の求人数はわずか7.8%です。企業側は、即戦力となる社労士を求めているため、ハイスキルな人材を希望する声が強まっています。企業のニーズとしては、業務にすぐに取り組める人材が優先されることが明らかです。
働き方の選択肢
リモートワークの導入状況も注目に値します。全体の44.4%の求人がリモートワークを許可しており、一般企業に限ると51.0%がその条件を満たしています。クライアントと直接関わる必要がある社労士事務所やコンサルティングファームでも、リモートワークを可能とする求人が3割以上存在しています。これは、働き方の多様化が進んでいることを示しています。
結論
この調査結果から、社労士は一般企業において特に求められ、年収も比較的良好で、さらにリモートワークの機会も増加傾向にあることが読み取れます。企業が労働問題への対応を急務としている中で、社労士への需要が拡大しつつあることを反映した結果ではないでしょうか。これから社労士を目指す方や、転職を考える人々にとって非常に参考になる内容であると言えます。
詳細な調査結果につきましては、
こちらをご覧ください。
調査企業であるMS-Japanは、経理や人事、法務など様々な管理部門に特化した人材紹介を行っており、士業の領域においても幅広い支援を展開しています。公式ウェブサイトでは更なるサービス情報や転職支援について提供していますので、興味のある方はぜひ訪れてみてください。