TISとSAKEXが日本酒と特別体験をトークン化した新たなサービスを発表

日本酒と特別体験をトークン化する実証実験

日本の伝統的な飲料である日本酒が、今、デジタル技術を用いた新しい形に進化しようとしています。TIS株式会社と合同会社SAKEXは、米鶴酒造が提供する日本酒と特別な体験を、トークン（NFT）としてセット販売する実証実験をスタートしました。この取り組みは、9月24日から始まり、参加者には新たなブランディング体験がもたらされます。

トークン活用型ブランディング支援サービス

今回の実証実験は、「トークン活用型ブランディング支援サービス」の一環として行われています。このサービスは、企業が商品や体験をトークン化する際の技術や企画、法務面の支援を行うものです。これにより、企業はよりスムーズにトークン化を実現し、ブランドの強化や新しい購買体験を提供することができます。

日本酒と特別体験の販売について

SAKEXが運営するECサイト「SAKEX」で販売されるこの日本酒と特別体験トークンは、米鶴酒造が醸造した日本酒「米鶴米の力特別純米亀粋」と、その日本酒を楽しんだ後に限定体験に参加できる特別体験トークンを含んでいます。参加者は自宅で日本酒を楽しむだけでなく、トークンを活用して米鶴酒造が開催する特別イベントに参加することができ、その証としてファン証明トークンを受け取ることが可能です。このプロセスは、消費者と生産者との持続的な関係構築を助ける重要な役割を果たします。

企画の背景

現在、日本酒の輸出は増加傾向にありますが、国内出荷量は1973年の170万キロリットルから2023年には39万キロリットルまで減少しています。これは、他のアルコール飲料との競争や若者の飲酒離れによるものです。しかし、日本酒の品質や価値は変わらず高く評価されています。この新たな試みは、日本酒の魅力を再発見する過程で、トークン化を通じて新たな流通の方法を提供し、消費者との継続的な関係を育むことを目的としています。

特別体験の内容

米鶴酒造社長との特別ディナーでは、日本酒に合う料理と共に、初しぼりの特別酒が提供されます。特別体験は、2024年11月16日、30日、12月7日、14日の4日間にわたって開催される予定です。参加者は事前に「SAKEX」で日本酒とトークンを購入し、特別体験に参加することができます。

トークンのデザイン

今回発行されるトークンは、地域の魅力を伝えるために、イクタケマコト氏によるポップなデザインで、大切にされる作品です。特別体験に参加した証として渡されるファン証明トークンは、非常にユニークなデザインとなっており、参加者だけが受け取れる限定アイテムとなっています。

今後の展望

この実証実験を通じて、日本酒をトークン化した体験の本格展開を目指すとともに、伝統工芸品など他の商品や体験にも広げていく予定です。また、トークン保有者には地域の飲食店などでの特典が用意され、ファンコミュニティの形成も期待されています。このような取り組みを通じて、地域活性化や新しい経済圏の確立を図っていくことが重要です。