藻類で睡眠改善
2025-08-01 14:21:03

微細藻類を活用した新たな健康ソリューションの開発支援

微細藻類研究の新たな展開



株式会社アルガルバイオが、微細藻類を用いた高機能性原料の開発に取り組んでいる。このプロジェクトは、JST(国立研究開発法人科学技術振興機構)の「研究成果最適展開支援プログラム(A-STEP)」からの支援を受けて進められている。アルガルバイオは、東京大学で20年以上にわたって蓄積された藻類研究の成果をもとに、健康ニーズに応える新たな製品開発を目指している。

会社の背景と設立



アルガルバイオは2018年3月に設立。千葉県柏市に本社を置き、代表取締役社長CEOは木村周氏が務めている。藻類由来の原料や製品の製造・販売を行うほか、藻類の受託研究開発も行っている。現在、同社は100種1260株に及ぶ微細藻類ライブラリーを構築し、その中から特に注目すべき藻類株を選定している。

睡眠の質向上を目指して



近年、ストレス社会の進展に伴い、日本はOECD調査において、眠りの質や時間が最も少ない国の一つとされています。睡眠不足が続くことで、心身への負担も増加し、健康への影響が懸念されています。こうした背景から、睡眠導入剤や健康食品の需要が高まりつつあるが、これには副作用や依存性のリスクも伴います。アルガルバイオは、そのような問題を解決するために新たなアプローチを追求しています。

微細藻類のポテンシャル



アルガルバイオでは、マウス実験を通じて、脳組織中の炎症物質の低減効果を持つ独自の微細藻類株を特定しました。これは、睡眠の質を向上させ、認知機能の維持に寄与することが期待されています。この研究が成功すれば、睡眠改善に寄与する新たなソリューションとして、広く展開される可能性があります。

手厚い支援体制



JSTからの支援により、アルガルバイオは機能性表示食品としての届出に必要なデータを収集し、有効性に関するエビデンスを構築する。これにより、新商品を早期に実用化し、ニーズに応える製品を目指す方針です。

支援制度「A-STEP」では、最大で5億円の開発費が貸し付けられ、開発期間は最長で3年間が見込まれています。返済条件は無利子で、開発終了後の評価に基づいて返済が行われます。

社会への貢献



アルガルバイオの取り組みは、睡眠改善に対する新たなアプローチとして、多くの人々の生活の質を向上させる可能性を持っています。藻類由来の健康成分を活用することで、より自然な形での健康維持・増進を実現し、ストレス社会の中での健康的なライフスタイルを支えていくことが期待されています。今後の研究開発の進展に注目が集まる中、アルガルバイオがどのような新しい価値を生み出していくのか、目が離せません。


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会社情報

会社名
国立研究開発法人科学技術振興機構(A-STEP実装支援)
住所
埼玉県川口市本町4-1-8川口センタービル
電話番号
03-5214-8995

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