ユネスコ無形文化遺産「八戸三社大祭」夏の風物詩を体験する！

八戸三社大祭：伝統と歴史を感じる夏祭り

青森県八戸市では、ユネスコ無形文化遺産に登録された「八戸三社大祭」が、2025年7月31日から8月4日までの5日間にわたって開催されます。この祭りは、300年以上の歴史を持つ大規模な夏祭りであり、市民の手により大切に受け継がれてきた行事です。豊作を祈願する祭典として、多くの人々が集う日となります。

八戸三社大祭の魅力

八戸三社大祭は、市内の三つの神社、おがみ神社、長者山新羅神社、神明宮の神輿行列が行われる中で、それに合わせて豪華な山車が三社それぞれから出られ、27台にもわたる山車の合同運行が見られます。この山車はその年ごとに異なるテーマで作られ、地域の市民が手を掛けているため、まさに地域の活気と団結を感じることができます。

手作りの山車

八戸三社大祭の特徴は、毎年お題を変え、市民が力を合わせて山車を制作する点です。大人たちは本業を持ちながら深夜まで山車作りに励み、子どもたちは学校の後にお囃子の練習を行います。このように一丸となった努力が、祭りの華やかさを生み出しています。

山車は大きく変形できるように仕掛けられており、高さや幅を自在に調節できます。運行中には観衆から「わぁ」と驚きの声が上がることも多いです。また、灯火や煙による演出も加わり、視覚的にも非常に楽しめる瞬間が満載です。

5日間の祭りの楽しみ方

1日目・前夜祭

祭りの始まりを告げる前夜祭では、山車が展示され、お囃子との競演が行われます。美しい山車を間近で見ることができ、細部にわたる装飾や仕掛けに魅了されること間違いなしです。

2日目・お通り

古式ゆかしい神輿行列が市内を練り歩きます。神輿の後ろには山車が連なり、その迫力は圧巻です。

3日目・中日

特に楽しみにされているのが中日の夜間運行。ライトアップされた山車が中心街を練り、幻想的な光景が広がります。

4日目・お還り

最終日には、また一段と盛り上がります。今日の行列が終わることで、祭りの雰囲気も変わり、神明宮の巫女行列や法霊神楽、虎舞など見どころが満載です。

5日目・後夜祭

最終日の後夜祭では、祭りの終焉を彩る華々しいイベントが目白押しです。山車やお囃子の競演が、祝祭の雰囲気を盛り上げます。

八戸三社大祭の歴史

八戸三社大祭の起源は、享保5年（1720年）にさかのぼります。凶作に苦しむ八戸の有力者たちが、おがみ神社に豊作を祈願したことが始まりとされています。その恩恵を受けた町の人々が再び祭りを開催し、その流れが今日まで続いているのです。その伝統は、2004年には重要無形民俗文化財に指定され、さらに2016年にはユネスコの無形文化遺産にも登録されています。

八戸三社大祭は、お祭りを通じて地域の歴史や文化に触れ、また地元の人々の情熱を感じることができる貴重なイベントです。