Ochanowaが目指すオーガニック日本茶の未来
株式会社マイファームが展開するブランド「Ochanowa」は、この度、神奈川県愛川町の自社生産圃場で有機JAS認証を取得しました。この取り組みは、耕作放棄地を減少させ、持続可能な日本茶の栽培を実現するための重要な一歩です。
有機JAS取得の意義
2024年10月30日付で取得されたこの認証は、「Ochanowa」ブランドの一環として運営される愛川町におけるお茶生産圃場で実施されました。この農地は、愛川町の総耕作面積274haの中で約6.75%、つまり18.5haに及びます。また、愛川みどり協議会と連携することで、有機JAS認証を持つ農地は合計で26haに達し、町全体の約9.5%がオーガニック栽培に移行しています。この進展は、政府が掲げる「みどりの食料システム戦略」に基づいた目標、すなわち2050年までに有機農業地を25%にするための重要な貢献となります。
日本の茶産業の現状
近年、日本の茶産業は生産量および消費量が減少傾向にある一方で、海外市場やペットボトル向けの需要は増加を続けています。しかし、生産者は独自の特性を出すことが難しく、茶葉の価格が上がりづらい現状に直面しています。そのため、生産者の収益は伸び悩み、将来的には国内の茶生産者が消失する可能性も指摘されています。
政府は、輸出促進とともに有機茶の生産拡大を狙っており、日本の有機茶は全体のわずか数パーセントにとどまっています。この生産数が増えない理由には、認証取得の難しさやコストの高さが大きな障壁となっています。
Ochanowaのミッション
「Ochanowa」は、有機栽培の課題に立ち向かいながらも、豊富な農業経験と専門家のサポートを通じて、日本の茶の生産から販売までを一貫して行う新しい試みです。これにより、同社は日本茶の美味しさを世界に伝え、オーガニック日本茶の新たな価値を提供することを目指しています。
担当者の思い
Ochanowa事業を担当する萩原由梨さんは、事業参入から初年度にかけての緊張感や困難を振り返りつつ、達成感を語ります。「おいしい」とのお客様のフィードバックが何よりも励みだったと話し、茶産地からの温かい応援も励みになるとし、今後もおいしいお茶を目指して精進していく意向を示しています。
Ochanowaブランドの理念
Ochanowaのブランドコンセプトは、「和む、輪がる、環る」という言葉を基にしています。このブランドは、「自産自消」の理念を受け継ぎ、日常的に自然に触れることの大切さを提案します。お茶を飲むことは、ただの習慣ではなく、地球に優しい未来を築く小さな一歩です。Ochanowaは、耕作放棄地の再生を通じて、オーガニック日本茶の面積を拡大を図り、持続可能な未来を目指します。
私たち「Ochanowa」は、このブランドを通じて、もっと多くの人々が日本茶の魅力と美味しさを楽しんでもらえることを願っています。今後とも、日本茶文化の発展に貢献していく所存です。