日中文化交流の新たな扉が開かれる
2025年に兵庫県西宮市が中国紹興市との友好締結40周年を迎えることを記念し、2024年10月18日に「丸庭園 大阪迎賓館」で文化基金贈呈式が行われました。このイベントは、西宮市と紹興市の伝統的な酒文化と書道文化を結びつけ、互いの絆を深めることを目的としています。
文化基金贈呈式の意義
西宮市と紹興市は、酒造業が栄えているという共通の背景から1985年に姉妹都市提携を結びました。それ以来、両市は文化、教育、経済の分野で多くの協力を展開してきました。今回の贈呈式では、紹興酒のリーダー企業である会稽山紹興酒株式会社が「西宮蘭亭文化普及基金」を寄贈し、両市の友好関係をさらに強固なものとすることが目的です。
出席者には、西宮市副市長の北田正広氏や岩﨑敏雄氏、紹興市委員会の謝国民氏、中国駐大阪総領事館のホウ・イ氏など多くの著名な方々が名を連ねました。式典では、会稽山紹興酒株式会社の社長が特別にサイン入りの記念酒を西宮市役所に贈呈するなど、未来の友好の証として期待されています。
文化の豊かさを伝える
式典に続いて、蘭亭紹興酒文化親善大使の任命式が行われ、5名の日本の文化人や飲食業界の代表に称号が授与されました。この大使たちは、今後蘭亭文化の普及に努めることが期待されています。さらに、イベントでは蘭亭の文化を体験するために、書道のワークショップも行われました。
特に、約1600年前に王羲之が描いた「蘭亭集・序」に触れながら、文化の深さを理解する貴重な機会が提供されました。参加者たちは、中国の書道の魅力に触れ、雰囲気に浸りながら「蘭亭」という言葉の意味を新たに感じ取ることができました。
会稽山の酒文化の魅力
会稽山紹興酒株式会社の社長は、日中両国の酒文化の交流を推進し、共に未来を築くことの重要性を強調しました。歴史ある酒造文化を受け継ぎながら、新たな展望を持つことで、より多くの人々に紹興酒の魅力を届けることができると信じています。
この晩餐会では、会稽山の紹興酒が振る舞われ、参加者たちにそのまろやかさと風味の良さを存分に味わっていただきました。紹興酒は、ただの飲み物ではなく、文化や歴史を背負った一つのアートとも言えます。このような機会が、さらに多くの人々に日中の友好を深める架け橋となることが期待されています。
文化を通じた冒険の始まり
今回のイベントは、会稽山が日本市場進出を目指す中での重要な一歩となりました。会稽山は早くから国際的な場で紹興酒を展開し、1915年には「パナマ太平洋万国博覧会」で金賞を獲得。中国の紹興酒文化を世界に広めるための努力を重ねてきました。
今後も「蘭亭文化」を通じた双方向の文化交流に力を入れ、日本国内での紹興酒の普及を図るとともに、友好的な関係を築いていくことが期待されています。文化交流を深めることで、日中の絆がさらに強くなることを願いて止みません。