米国初の物流開発プロジェクト
日鉄興和不動産株式会社は、米国の著名なデベロッパーであるTrammell Crow Companyおよびシービーアールイー株式会社と協力し、イリノイ州シカゴ近郊のプレインフィールドでの物流施設開発事業に参加することを発表しました。これは、同社にとって初の海外プロジェクトであり、大きな意義を持つ取り組みです。
プロジェクトの背景
日鉄興和不動産は「LOGIFRONT」を旗艦ブランドとして、これまで国内で18件の物流施設の開発と運営を実施してきました。今回は、国内外の物流ニーズに応えるため、さらなる発展を目指して海外事業に進出した形になります。
この物流施設が位置するイリノイ州シカゴ都市圏は、主要都市を結ぶ交通インフラが整備されており、米国中西部における重要な物流集積地です。特にシカゴ・オヘア国際空港が近いことも、物流において大きなメリットとなります。
プロジェクトの特徴
本プロジェクトは、6400エーカー(約209,000㎡)の土地に、22,000坪(約73,000㎡)の延床面積を有する施設を建設するもので、鉄骨造の1階建てです。州間高速道路「I55」と「I80」へのアクセスが優れており、ECや消費財の保管倉庫、配送センターとしての需要に適した立地となっています。工事は2024年10月から2025年10月までを予定しており、Krusinski Construction Companyが施工を担当します。
日鉄興和不動産の取り組み
日本国内では、日鉄興和不動産は主要都市圏を中心に物流施設の開発に取り組み、最新の技術とニーズに応じた施設を提供しています。直近では、「MFLP・LOGIFRONT東京板橋」が竣工し、成功を収めました。今後も、クレーン付倉庫や冷凍冷蔵倉庫、データセンターなど、さまざまな用途の施設を展開していく方針です。
パートナーについて
本プロジェクトにおけるパートナーには、Trammell Crow CompanyとCBREが含まれます。Trammell Crow Companyは、75年の歴史を持つ米国の代表的なデベロッパーであり、これまでに2900棟以上の建物の開発に関与してきました。シービーアールイー株式会社は、世界最大級の事業用不動産サービス企業で、国内でも法人向けのトータルソリューションを提供しています。
九州電力の役割
さらに、九州電力もこのプロジェクトに参画しています。九州電力グループは、国内電気事業や再エネ、都市開発など多岐にわたる事業を展開しており、地域の持続的な発展にも注力しています。エネルギーとデジタル技術を融合させた付加価値の高いプロジェクトに貢献しています。
結論
この物流施設開発プロジェクトは、日本企業が海外に進出するケースの一例であり、今後の物流業界における新たなトレンドを示すものです。日鉄興和不動産は、今後も国際的なビジネス展開を進め、国内外での成長を目指していくことでしょう。