AQ Group、世界初の純木造8階建て本社ビルで「iF DESIGN AWARD 2025」を受賞

AQ Group、世界初の純木造8階建て本社ビルで受賞

埼玉県さいたま市に本社を置く株式会社AQ Groupが、ドイツの「iF DESIGN AWARD 2025」を受賞しました。この受賞は、彼らの純木造で8階建ての新本社ビルに対して贈られたもので、これは世界初の試みです。今回の受賞は、建築部門における"差別化"、"機能"、"持続可能性"の3つの項目で特に高い評価を得た結果のものです。このプロジェクトは、AQ Groupが追求してきた木造建築技術の集大成といえるものです。

「iF DESIGN AWARD」は、1953年に設立されて以来、デザイン界で極めて権威あるアワードとして名を馳せてきました。毎年10,000点以上のデザインが世界中からエントリーされ、その中から特に優れたものが選ばれるため、受賞は名誉なことです。2025年には66カ国から10,651件のエントリーがあり、AQ Groupのビルが選ばれたことは、特に意義深いことです。

AQ Groupの本社ビルは、神社仏閣に伝わる「木組み」と現代の木造建築技術を融合させており、精密なプレカット技術が活用されています。この建物は、従来の構法を超えた新しい試みが詰まっており、特に象徴的な部分は「組子格子耐力壁」です。この技術は、構造体を美しく見せつつ、耐力を確保するという優れた機能を持っています。

本社ビルの外観には、ノスタルジックな木の風合いがあり、エントランスには明るい光が差し込む印象的なデザインが施されています。AQ Groupは日本の伝統的な建築技術を適切に活用し、同時に持続可能な建築を目指す姿勢を貫いています。その結果、海外からも多数の視察や取材があり、多くのメディアに紹介され、世界的な注目を集めました。

このビルは、特殊な建築金物を極力使用せず、一般的な流通材を用いているため、コスト削減にも貢献しています。さらに、設計と施工の標準化を進めていることも特長です。木造ならではのデザインに耐火性能も備えつつ、多くの構造部材を露出させることで特別な視覚効果をあげています。

また、AQ Groupの木造施工技術の中核をなす「AQダイナミック構法」は、余分な壁や柱を省き、大空間を実現し、間取りの自由度を高めることに寄与しています。今後も木造建築の可能性を探求するAQ Groupは、戸建て住宅から中大規模ビルまで多様な建築を手掛けていく方針です。

この新本社ビルの建設は、木造建築が持つ未来の可能性を広げる一歩であり、AQ Groupが追求してきた技術と理念が凝縮されています。2024年にはさらなる評価を受け、次々と賞を受賞するなど、木造建築の新たなスタンダードとなることが期待されています。