株式会社ミライエが提供する新型IP防災放送システムの特長と利便性

株式会社ミライエが新たに展開するIP型防災放送システム

株式会社ミライエが9月1日に発表した新しい防災放送システムは、携帯電話網を利用して自治体向けに提供される革新的なソリューションです。従来の自営無線による防災放送は、特に山間部において電波の届かない不感地帯が問題視されていましたが、この新しいシステムはその課題を低コストで解決することを目的としています。

従来の課題とその解決策

従来、自営無線は地域全体に防災情報を伝える手段として広く用いられていました。しかし、特に山間部などでは信号が届かず、重要な情報が住民に伝わらないスペースが存在しました。このような不感地帯の解消には、無線中継局や再送信設備の設置が必要ですが、これには大きなコストが伴います。そこで、株式会社ミライエは携帯電話の通信網を利用したIP型防災放送システムを開発し、これによりコストを抑えながらも山間部でもしっかりと防災情報を伝えることが可能です。

システムの特長

この新しいIP型防災放送システムは、デュアルSIMに対応しており、NTTドコモとKDDIの通信回線との自動切り替えを行います。これにより、どちらかの回線が利用できない場合でも、常に安定した通信が可能となります。また、このシステムは「IIJ公共安全モバイルサービス」にも対応しており、公共機関専用の通信サービスとしての安心感も提供しています。

このシステムは、1子局からの導入が可能であり、特に土砂災害警戒区域やキャンプ場、ダム放流に関する危険を広く周知するために使われることが期待されています。さらに、自営無線で流れた防災放送の音声を自動で録音し、IP型防災放送システムから再度拡声放送することもでき、既存の自営無線と併用することで効果を高めることができます。