新たな性教育パペット『Ba-Vulva』がFGM根絶に貢献
近年、性教育の重要性が高まる中で、新たな教育ツールが登場しました。それが、ランドリーボックス株式会社によって制作された性教育パペット『Ba-Vulva(ばあばるば)』です。このパペットは、女性の外陰部の構造を理解するための手助けを提供し、正しい知識の普及に貢献します。
『Ba-Vulva』の背景と意義
ランドリーボックスは、2019年から「あらゆるワタシに選択肢を」というテーマのもと、女性の生理や更年期、セクシュアルウェルネスに関連する問題に取り組んできました。この取り組みを通じて、性に関する知識の重要性と共に、「対話」の必要性を強く感じるようになりました。その結果、パペット『Ba-Vulva』の製造が決定されました。
性教育は、知識を持つこと以上にその知識をどう活かすかが重要です。しかし、世界の一部では女性が自分の体を守る選択をすること自体が困難な状況にあります。このような環境にいる女性たちへ正しい情報を提供し、身体的・社会的な自立を促進する支援活動が必要です。この理念をもとに、『Ba-Vulva』は国際NGOプラン・インターナショナルと連携を図ることとなりました。
FGM根絶活動への寄付
『Ba-Vulva』の売上の一部は、プラン・インターナショナルが推進する女性性器切除(FGM)根絶活動「女性性器切除から女の子を守る」プロジェクトに寄付されます。FGMは、主にアフリカ、中東、アジアの一部で行われる慣習です。医学的根拠がないにもかかわらず、多くの女性がこの問題に直面しており、社会的・健康的には多くの悪影響を及ぼします。特に、子どもたちの人権が侵害されるケースも多く見受けられます。
プラン・インターナショナルは、子どもや女の子が直面する不平等を根本から解決するための活動を行っており、FGM根絶に向けた啓発活動もその一環として位置づけられています。『Ba-Vulva』のような取り組みを通じて、より多くの人々にこの問題を知ってもらい、対話を促進することが求められます。
特集「わたしのカラダは、わたしのものだって言うけれど」
国際ガールズ・デーに合わせて、『Ba-Vulva』を中心にした特集「わたしのカラダは、わたしのものだって言うけれど」が始まりました。この特集では、プライベートゾーンの一つである「Vulva(外陰部)」についてさまざまな視点から考え、自分のカラダやSRHR(性と生殖に関する健康と権利)について対話を促すことを目的としています。
対話を通じて得られる気づきや経験を共にし、FGMについての理解を深めることができる記事を多く掲載する予定です。これにより、身近な社会課題を他人事として捉えない意識を育て、未来を担う子どもたちにより良い選択肢を提供することを目指しています。
まとめ
『Ba-Vulva』は、性教育の場で新たな選択肢を提供するだけでなく、FGM根絶という社会的な課題にも真摯に取り組むことを示しています。これをきっかけに、多くの人々が自身の体について考え、自分の権利を守る第一歩を踏み出すことを願っています。私たち一人ひとりの意識改革が、未来の社会を変える力になります。ぜひ、この活動に注目し、参加してみてください。