和歌山市奨学金返還助成制度の概要
和歌山市は、近年の産業人材の流出を受け、地域に定着するための支援を強化するべく、「奨学金返還助成制度」を新たに設けました。この制度は、独立行政法人日本学生支援機構から奨学金を借りている学生が、卒業後に和歌山市内の医療や福祉・介護分野の企業に就職し、さらに3年間その職に定着した場合に、奨学金の返還を支援するものです。これにより、地域の人材を確保し、さらなる活性化を目指しています。
募集対象者の条件
制度の適用を希望する学生は以下の条件を満たす必要があります。
- - 令和9年(2027年)3月に卒業を予定する大学生、短期大学生、大学院修士課程の学生または専門学校生であること。
- - 日本学生支援機構から奨学金を借り入れているか、借り入れる予定があること。
- - 看護師、薬剤師、介護福祉士など、対象企業が採用希望する資格を取得予定であること。
- - 卒業後、和歌山市内に居住する意向があり、対象企業で期限の定めのない雇用で3年以上勤務すること。
- - 留年していないこと。
これに基づき、募集期間は令和7年(2025年)4月21日から同年9月30日までです。
申請方法
対象となる学生は、以下の書類を用意し、募集期間内に持参または郵送で提出する必要があります。
1. 助成金交付対象者認定申請書
2. 在学証明書
3. 奨学金の借入額または借入予定額を確認できる書類
助成金の詳細
助成は、卒業後翌年度の令和9年(2027年)4月から、対象企業に専門職で採用され、3年間勤務した後に申請に基づき行われます。助成金は原則として日本学生支援機構に直接支払われ、金額は借入月数に応じて最大72ヶ月分の25万円が支給される形になります。
参加企業と雇用機会
和歌山市では、併せて参加企業の募集も行っています。これには、医療や福祉分野での業務を行う法人が含まれ、地元企業が学生へのインターンシップや採用説明会を通じて、早い段階から関係を築くことが求められています。
これにより、企業は採用した人材が3年定着後に助成金の一部を市に還元することで支援活動に貢献します。
この制度の導入は、和歌山市の地域発展にとって重要なステップです。学生たちには、経済的な負担を軽減しつつ、地元企業でのキャリアを築く絶好の機会が提供される運びとなります。今後の学生の活躍が期待されるとともに、和歌山市のさらなる発展に寄与することを願っています。