東京衛生検査所が革新的な出生前診断を開始
東京衛生検査所が、国内で初めて全染色体異性数検査と微小欠失症候群の検出が可能な新型出生前診断(NIPT)を導入しました。この新しいNIPTは、従来の単胎児に限らず、多様な遺伝子の検査を行うことができるため、妊娠中の不安を軽減し、安心して妊娠生活を送れるサポートを提供します。
検査内容の充実
この新型NIPTでは、単胎児の場合、13、18、21番染色体の異性数だけでなく、全染色体の異性数も検出可能です。また、5種類の微小欠失症候群のスクリーニング検査も行われ、より正確な情報を提供します。双胎児においては、Y染色体の存在を確認することも可能です。
イルミナ社との連携強化
東京衛生検査所は、長年にわたりアメリカのイルミナ社と連携してきましたが、今回の導入に伴い、さらに強化した体制を整え、検査を海外に送らずに国内で完結することを目指しています。これにより、全ての検査を国内で行える設備を新たに設置しました。
最新設備の導入
今回導入された次世代DNAシークエンサー「NextSeq 550DX」と、ハミルトン社製の自動分注機により、NIPT検査においても効率的な処理が可能になりました。この装置は、一度に最大98検体からセルフリーDNAを抽出し、最短8時間で準備ができます。解析に関しても、通常14時間のところを、採血から最短24時間で結果を医療機関に提供できるようになりました。
国内で完結する利点
新たに国内で検査から結果通知までを完結させることにより、天候や休日による輸送の遅延が解消され、迅速な結果提供が実現しました。将来的には、検体到着から最短48時間での報告も可能になる見込みです。
独自の検査アプローチ
東京衛生検査所では、他の機関と異なり、微小欠失症候群その他の全染色体の検査も行うことができ、さらに双胎児のNIPT検査も実施しています。また、国内でのフォローアップを行うために、数値結果の見直しも可能です。これにより、母胎のDNA比率を考慮した精度の高い検査が実現しました。
最新技術で高度な解析を
最新の検査方法を取り入れ、LLR(対数尤度比)という新たな数値概念を導入しています。これにより、異数性の正確な判定が可能になり、胎児のDNA断片量の精密な計算が実現されました。これまでのZ-scoreを用いた判定方法から一歩進んだ、より正確で信頼性のある検査が可能になります。
未来を見据えた検査提供
東京衛生検査所は、今後ますます進化を続ける遺伝子検査の領域において、多くの人々が「知りたい」と思う情報を提供しつつ、その未来を支える存在になりたいと考えています。私たちの検査に対する取り組みが、多くの妊娠を希望する方々に寄り添う結果につながることを願っております。
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