奈良県生駒市が新たな木質バイオマス発電所を開所
奈良県生駒市では、令和7年3月25日に、持続可能なまちづくりの推進を目的とした協定が、TJグループホールディングス株式会社と結ばれました。この協定は、本市の北田原地区に新たに建設された木質バイオマス発電所が4月から本格稼働することに伴い、締結されたものです。
持続可能なエネルギー確保
TJグループホールディングスは、地域新電力会社「いこま市民パワー㈱」に対して、令和元年度から電力を供給してきました。そして令和4年2月からは同社の株主としても取り組みを強化しています。今後、いこま市民パワー㈱を通じた地域への電力供給を行い、再生可能エネルギーの地産地消や木質バイオマスの資源化を推進していきます。これにより、地域経済の活性化や脱炭素化の実現を目指します。
電力供給の拡大
今回の協定締結により、木質バイオマス発電所の電力は、いこま市民パワー㈱が一部買い取り、地域に供給されることが決まっています。令和7年度には、いこま市民パワーがTJグループホールディングスから調達する電力が、前年度比で約2倍に増加する見込みで、4,172MWh、供給電力の約24%となる予定です。
木質廃棄物の再生利用
生駒市では木質廃棄物の再利用に関する取り組みも進めています。令和6年度からは、市が出す剪定枝や刈草をTJグループの都市樹木再生センターに搬入しています。この取り組みにより、約1,654トンの材料を発電用燃料として活用し、年間約582トンのCO₂削減が期待されています。
災害時の対策
また、北田原発電所は災害ごみの受け入れなどにも取り組んでおり、災害時には北田原発電所が緊急避難施設として利用される予定です。このように、地域の安全を考慮した取り組みも進められています。
地域雇用の確保
北田原発電所の運転にあたっては、市民の優先雇用が約束されています。地元住民に雇用の機会を提供し、地域経済の振興にも寄与する姿勢が明確にされています。さらに、同発電所は環境教育の拠点としても利用されることになっています。
見学会の開催
これらの取り組みをより多くの人々に知ってもらうため、発電所の施設見学会が開催されます。日時は4月21日(月)の10時から11時までで、報道関係者向けに行われます。この機会に、持続可能なまちづくりの現場を直接体験することができます。参加希望者は4月16日までに脱炭素まちづくり推進課へ連絡する必要があります。
まとめ
生駒市は、あらゆるステークホルダーと連携し、持続可能な地域づくりを進めています。木質バイオマス発電所の稼働により、再生可能エネルギーの利用が促進され、地域経済の発展に寄与することが期待されます。今後の動向に注目が集まります。