猛暑にも負けない!立山町が生んだ奇跡の水稲肥料
富山県・立山町から、新たに誕生した水稲肥料が注目を浴びています。この肥料は、元高校教師の養成背景を持つ株式会社陽咲玲(ハルザレ)が開発したもので、2023年と2024年の記録的猛暑にもかかわらず、約22%もの収量増加を実現。その成果を受けて、2025年2月より一般販売を開始する運びとなりました。
背景と目的
株式会社陽咲玲は、2022年4月に設立され、先祖から受け継いだお米作りを継承しながら、現代の農業に適応した取り組みを進めています。代表の元智浩司氏は、16年間物理教師としてのキャリアを持っており、変動する気象条件から見ても、これまでの肥料では限界があることを感じていました。それに伴い、土壌分析を行い、地元の特性に合わせたオーダーメイドの肥料開発を株式会社インターファームに依頼しました。
肥料開発のプロセス
肥料の開発にあたっては、以下のステップが踏まれました。
1.
土壌分析: 水稲を栽培している土壌の状態を把握するため、精密な土壌分析が実施されました。
2.
データ収集: 肥料の効果を検証するために施肥前後のデータを収集。気温データや稲の生育状況を観察し、収穫データと食味の評価も行われました。
3.
結果の検証: 実際に作物が育成された後、収穫量や食味スコアが追跡され、肥料の設計が改良されました。これにより、主に気象条件に強い肥料が完成。
実績と拡大の計画
立山専用肥料を使用した試験農家では、収量の明らかな向上が見られました。自社の圃場では、約9.9俵の収量(前年比で約22%増)を記録。他の農家も同様に収量が増加しており、全体的な改善が確認されています。これらの結果は地元メディアにも取り上げられ、地域の農業界に大きな影響を与えています。さらに、立山町内での肥料使用拡大を目指し、他地域への普及活動も計画されています。
持続可能な農業経営の模索
米価が上昇する中で、農家の生産コストも増加しており、この状況を持続可能な方法で乗り越えるためにはいかに収量を増やすかがカギとなります。収量を増やすことで、農家の所得を向上させて米価の高騰を抑える道筋を探っています。2025年には、さらに改良された肥料が販売されるため、農業界における挑戦は続きます。
お問い合わせ
新たな肥料に関する詳しい内容は、株式会社陽咲玲の公式ウェブサイトをご覧ください。お問い合わせは、同社の相談窓口までどうぞ。
公式サイト
この奇跡の肥料が、今後の米作りをどう変えていくのか、目が離せません。