UEL株式会社が新しい化学物質管理システムを発表
9月24日、BIPROGYグループのUEL株式会社が、含有化学物質情報管理システムの最新版「グリーン調達マイスター」Ver.8の提供を開始しました。このシステムは、特に製造業向けに、製品や部品に含まれる化学物質の管理や報告を効率的に行うために設計されています。これまで約250社の企業が導入し、多くの実績を上げてきました。
chemSHERPA V2R1対応で規制への対応力強化
新しいバージョンでは、化学物質の管理において最も重要な標準フォーマットであるchemSHERPA V2R1に対応しました。これにより、ユーザーはシステムのバージョンアップを行うだけで、新しいデータ形式に対応可能になり、従来のデータ形式も引き続き使用することができます。この機能は、企業が国際的な化学物質規制に対応する上で非常に重要です。
管理システムの重要な役割
含有化学物質情報管理は企業にとって、製品の安全性を確保し、法令に遵守するために欠かせない要素です。特にEUの厳格なRoHS指令やREACH規則に対応することは、日本企業が国際競争力を保つために必要不可欠です。「グリーン調達マイスター」は、これらのニーズに応える形で開発されています。
Ver.8の新機能
1.
データ形式の併用: 最新のV2R1データ形式と従来のV2データ形式が同時に使用可能です。これにより、データ形式が異なる部品が混在している場合でも、一つのファイルで顧客に提出するデータを作成できます。
2.
機密情報の非開示設定: 全成分情報開示(FMD)に対応し、自社の特許技術や製造プロセスに関連する化学物質を非開示に設定できます。
3.
データの簡略化:多階層データを簡略化し、データのサイズを縮小することで、顧客へ提供する際のファイルサイズを抑えつつ、必要な情報を確保します。
未来に向けた取り組み
UELは2030年までに「グリーン調達マイスター」の導入企業数を500社に増やす計画です。また、製品含有化学物質管理に関するコンサルティングサービスなどを通じて、企業のサプライチェーンにおける資源の効率的な利用を促進していく方針です。サーキュラーエコノミーの実現に向けた取り組みが一層強化されることでしょう。
以上のように、「グリーン調達マイスター」Ver.8は、化学物質情報管理に新たな可能性を切り拓く革新をもたらします。詳細については公式ウェブサイトをチェックしてください。