企業のAI管理実態調査の重要な結果
株式会社SHIFTが2026年に実施した「AI利用・管理実態調査」によると、AIツールが企業内で急速に普及する中、実際の管理状況は期待とは裏腹に厳しい現実が浮き彫りとなりました。この調査では、経営部門、DX推進部門、情報システム部門の担当者170名を対象に、AIツール管理の実態を探りました。
調査の背景と目的
近年、ChatGPTやGoogle Gemini、Claude、Microsoft Copilotといった生成AIの利用が広がっています。これにより、企業は業務の効率化を図る一方で、部門間での情報管理が難しくなるといった課題も浮かび上がっています。本調査では、AI管理における現状の理解と問題点を明らかにすることを目的としました。
主な調査結果
1. AI関連コストの把握が不十分
調査結果によれば、AI導入企業の68.8%が、AIツールの月次支払総額を正確に把握できていないことがわかりました。「把握できていない」が50.0%、「手間がかかる/把握しきれない」が18.8%で、特に経営・役員層ではこの割合が60%に達しています。コストを把握できないことは、無駄な支出を引き起こすリスクがあるため、注意が必要です。
2. 利用ログの管理が困難
利用ログについては89.4%が追跡できていないというデータも得られました。この内訳では、55.9%が「ガイドラインはあるが、ログは追えていない」と回答し、33.5%は「ガイドラインもログ管理もできていない」と答えています。これにより、情報漏洩やコンプライアンスリスクが高まる可能性が示唆されました。
3. 未承認ツールの利用も懸念
“シャドーAI”と呼ばれる未承認のAIツールの利用が問題視されています。主なツールとして、ChatGPT(57.1%)、Google Gemini(49.4%)、Claude(37.6%)が挙げられました。未承認のツールは、企業の情報が意図せず外部に流出するリスクを伴います。
4. 管理における壁
AI管理の進捗には様々な課題があり、「教育・リテラシー」が最も多く69.4%がこれを挙げました。次に「セキュリティ・規約」(66.5%)、「統制・ガバナンス」(55.9%)、「コスト・管理」(52.4%)が続き、単なるIT管理以上の複合的な課題があることが分かります。
5. 一元管理ツールの導入希望
調査対象者の51.2%はAIツールの一元管理ツールの導入を検討しており、期待される機能として「全社AIログの統合保存・セキュリティ監査」が61.8%で最も多く挙げられました。これにより、企業はAIの利用状況を把握し、透明性を高めることが期待されます。
結論
本調査を通じて明らかになったのは、企業がAIを活用する中で「管理できている」という認識と、実際の状況との間に大きなギャップが存在するということです。AI導入による恩恵を享受するためには、正確なコスト把握と利用ログの管理が必要不可欠です。SHIFTは、AI管理体制の構築を提案し、引き続き企業のニーズに応じたサービスを展開する意向を示しています。
参考資料
詳細な分析レポートは「AI利用・管理実態調査 2026」で提供されています。必要な情報はSHIFTの公式サイトから無料でダウンロードできます。