『老舗フェスティバル2025 by agataJapan』レポート
2025年10月11日、東京都日本橋で開催された『老舗フェスティバル2025 by agataJapan』は、日本各地の老舗の魅力を広めるためのイベントです。主催はスターマーク株式会社が運営するECサイト「老舗通販.net」で、今年で4回目を迎えました。
【前夜祭の様子】
前日の10月10日には三井本館で前夜祭が行われ、約100名の関係者が集まりました。中央区の山本泰人区長も記念の挨拶を行い、老舗文化の意義について語りました。高津伊兵衛委員長による三本締めでイベントの機運を高め、本番への期待が高まりました。
【老舗・ご当地マルシェの開催】
イベント当日は、福徳神社で奉納神事が行われ、その後、老舗・ご当地マルシェが始まりました。全国各地から出店した老舗や地域事業者が集まって物産品を販売し、あいにくの天候にもかかわらず、会場は多くの人々で賑わいました。
毎年人気の飲み比べコーナーには、国産の酒約70銘柄が並び、さらに外国人観光客も訪れる中、特に注目を集めたのは燗酒を提供した渋谷の居酒屋「えんらい」と名古屋の老舗・松屋コーヒー本店のコーヒーでした。
【ステージパフォーマンスの実施】
今年の特長は、伝統芸能と現代アートの交差点づくりをテーマにしたステージパフォーマンスです。お笑い芸人のクック井上さんが総合司会をつとめ、様々なパフォーマンスが行われました。講談やDJパフォーマンス、民謡トークといった多彩な芸が披露され、訪れた人々を魅了しました。
ただ、天候の影響により、一部のプログラムが中止となったこともあり、期待していた方々には申し訳なく感じられました。
【老舗・ご当地セミナーの開催】
新たに開催された「老舗・ご当地セミナー」では、15演題にわたるセミナーが展開され、日本の伝統文化に触れる機会が提供されました。第一会場では老舗当主や地域リーダーによるトークセッションや、獺祭の桜井社長の講演など、多くの参加者が熱心に耳を傾けました。
第二会場では、茶道体験や日本酒ペアリングのセミナーも行われ、参加者たちは実際に体験しながら伝統文化の深さを学びました。
【ワークショップと商品紹介】
江戸桜通り地下歩道では、江戸組紐や手書き提灯の制作などのワークショップが行われ、訪れる人々が手を動かしながら伝統工芸を体験しました。また、老舗の商品の魅力を伝えるため、「Signature x Something Special」というテーマで、各店の代表商品を紹介しました。特別な一品をクラウドファンディングで販売する企画も発進しました。
【まとめ】
『老舗フェスティバル2025 by agataJapan』は、単なる物産展にとどまらず、文化と伝統を学ぶ場としての意義深いイベントとなりました。老舗の商品や文化が現代にどう受け入れられているのか、商業的な側面だけでなく、文化的な側面でも多くを知ることができた貴重な機会です。日本の伝統文化を未来へとつなげていく「老舗の日」の意義を再認識できたように感じました。