国土交通省が道路データプラットフォームを公開、交通情報が誰でも簡単に手に入る時代へ

国土交通省が新たに公開した道路データプラットフォームの全貌

国土交通省道路局は令和7年5月12日に、道路に関連する基礎的なデータを一元的に集約し、広く提供する「道路データプラットフォーム」の公開を発表しました。この取り組みは、xROAD（クロスロード）というプロジェクトの一環で、道路に関するデータの利活用を促進し、交通情報を手軽に利用できる仕組みを整えることを目的としています。

道路データプラットフォームの目的と機能

「道路データプラットフォーム」では、これまで道路管理者の間でのみ共有されていた交通量やETC2.0の速度データが、一般の人々にも公開されることとなります。このプラットフォームにより、誰でもが交通情報にアクセスし、利用できるようになります。また、今後も活用可能なデータを増やし、サービスの充実を図る方針が示されています。

具体的には、以下のような2つの機能が用意されています：

1. ポータルサイト: ここではデータの概要や閲覧用リンク、API仕様書などが確認でき、道路関連情報にアクセスするための入口となります。
- URL: ポータルサイト

2. 道路データビューア: 各データを統合的に表示し、地図上でデータを重ね合わせることができるWEBマップです。
- URL: 道路データビューア
- 見られるデータの例:
- 全国約2,600ヶ所で観測されるリアルタイムの交通量データ
- ETC2.0の月次更新の平均旅行速度データ

利用シーンの広がり

新たに公開された道路データプラットフォームのおかげで、様々な利用シーンが広がります。たとえば、平日や休日のお出かけの際に、どこで渋滞が発生しやすいかを把握でき、計画を立てやすくなります。また、交通量と道路構造物の点検結果を重ね合わせることで、優先的に修繕が必要な箇所の選定が簡単になります。

さらに、交通量APIを利用することで、人気観光地へのアクセスルートにおいて直近の交通状況をもとにした数時間先の渋滞予測や、都市全体のリアルタイムの交通状況を可視化することが可能です。これにより、民間企業での利活用やオープンイノベーションの促進が期待されています。

未来に向けた展望

国土交通省は、今後も道路データプラットフォームの充実に努めていく意向を示しています。これは、高度な道路調査や維持管理の実現に向けた重要な一歩であり、デジタル化による交通システムの効率化や高度化につながるものと考えられます。情報化社会が進展する中で、道路に関するデータを誰もが簡単にアクセスできる環境が整備されることは、私たちの安全で快適な移動を確保するうえで非常に重要です。

今後、このプラットフォームがどのように発展していくのかが注目されるところです。